• 本

声に出せずに叫んでる

出版社名 講談社
出版年月 2025年2月
ISBNコード 978-4-06-537907-3
4-06-537907-5
税込価格 2,200円
頁数・縦 253P 19cm

商品内容

要旨

高校2年生の羽山陽介は、母を亡くした幼少期の記憶に今も囚われていた。父の再婚話に動揺する中、学校で不可解な事件が起こる。切り刻まれた幼馴染のイヤフォン、階段から突き落とされた友達、突然部活を辞めたエース、誰とも長続きしない人気者、善意の押し売りに苦しむクラスメイト―。それぞれの無言の叫びは渦となり、やがて溢れ出していく。後悔と生きるあなたに届けたい、救済の物語。

出版社・メーカーコメント

母さんを殺したのは、俺だ--。許せなかった。自分自身も、父の再婚も、大好きだった音楽も。高校2年生の羽山陽介は母を亡くした幼少期の記憶に今も囚われていた。男手一つで育ててくれた父と、突然紹介された父の恋人に懐く無邪気な妹。あの人が家に来るたび作ってくれるカレーは、母の得意料理だった。「俺、絶対認めないから」。気持ちの整理がつかない日々の中、学校で不可解な事件が起こる。切り刻まれた幼馴染のイヤホン、階段から突き落とされた友達。突然部活を辞めたエース、誰とも長続きしない人気者、善意の押し売りに苦しむクラスメイト--。それぞれの無言の叫びは渦となり、やがて溢れ出していく。本当は誰かに叱ってほしい。お前を許すと言ってほしい。誰も本当の意味では分かり合えない、それでも分かり合いたい。僕たちは、必死にもがいて手を伸ばしている。デビュー作で青春の「痛み」を暴いた若き才能が掬い上げるのは、「痛み」の先にある一筋の「救い」。

著者紹介

朝霧 咲 (アサギリ サク)  
2004年愛知県生まれ。2023年「いつかただの思い出になる」で第17回小説現代長編新人賞を受賞し、同作を投稿・改題した『どうしようもなく辛かったよ』でデビュー。受賞時高校3年生。その後受験を経て現在京都大学に通う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)