書店レビュー
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- 福文堂書店本店 (愛知県名古屋市中区)
映画化・アニメ化された筒井康隆の代表作のひとつです。
表題作のほか、夜ごとの悪夢をきっかけに自分の深層意識や過去を読み解いていく「悪夢の真相」、
突然の出来事に翻弄される主人公を描くSF作品「果てしなき多元宇宙」が収められた短編集です。
どの物語もティーンエイジャーが主人公で、とても瑞々しい空気が漂っています。
3編ともとても短い物語なのですが、
シンプルな文章の中に登場人物の心の動きなどが豊かに表現されていて、
言葉遣いなどは少し古いのですが、キャラクターに親近感を抱きます。
それぞれの物語の結末は読んでのお楽しみ。
多彩な筒井康隆ワールドの一端にぜひ触れてみてください。(2021年10月14日)
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商品内容
要旨 |
放課後の誰もいない理科実験室でガラスの割れる音がした。壊れた試験管の液体からただようあまい香り。このにおいをわたしは知っている―そう感じたとき、芳山和子は不意に意識を失い床にたおれてしまった。そして目を覚ました和子の周囲では、時間と記憶をめぐる奇妙な事件が次々に起こり始めた。思春期の少女が体験した不思議な世界と、あまく切ない想い。わたしたちの胸をときめかせる永遠の物語もまた時をこえる。 |
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おすすめコメント
君たちと同じ年頃、お父さんは理科室で出会った少女にドキドキし、お母さんも謎めいた同級生の男の子に胸ときめかせたんだ。そして、ラベンダーという言葉が忘れられないものになった。すべてはこの物語が原因でね。