エンデの遺言 根源からお金を問うこと
講談社+α文庫 G223−1
出版社名 | 講談社 |
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出版年月 | 2011年3月 |
ISBNコード |
978-4-06-281419-5
(4-06-281419-6) |
税込価格 | 935円 |
頁数・縦 | 332P 16cm |
書店レビュー
総合おすすめ度:
全3件
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東京堂書店 2階より
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- 東京堂書店 神田神保町店 (東京都千代田区)
実物経済と乖離した現代の通貨・金融システムが、マネーゲームを氾濫させ、人々の暮らしを蝕んでいるとエンデは危惧していた。本書ではエンデが注目したシルビオ・ゲゼルの思想を辿るとともに世界各地の地域通貨を紹介し、より人間らしいお金のありかたを模索している。『鏡の中の鏡』(岩波現代文庫)も併せておすすめ。
(2012年2月20日)
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- 長崎書店 (熊本県熊本市中央区)
ファンタジー作家であるエンデは、意表をつくたとえ話や物語の力で、目に見えない世界を、読む人それぞれに気づかせてくれました。エンデはおりにふれ語っています。
「ファンタジーとは現実から逃避したり、おとぎの国で空想的な冒険をすることではありません。ファンタジーによって、私たちはまだ見えない、将来起こる物事を眼前に思い浮かべることができるのです。
私たちは一種の予言者的能力によってこれから起こることを予測し、そこから新たな基準を得なければなりません」
いま、まさに私たちが直面している問題がエンデという予言者によって予言されているように感じました。
ファンタジーとは現実から逃避するものではなく、まだ見えない未来を想像し予測するもの。
人が想像しうるものは、すべて創造できるものです。
「モモ」や「はてしない物語」でエンデが私たちに想像し予測してほしかったことは何でしょうか?
時間どろぼうたちに私たちは「いのち」という時間をすでに奪われ続けているのかもしれません。
はてしない物語の中で、ほんとうの自分を見つけるためにずっとさまよい歩いているのかもしれません。(2011年10月16日)
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お金に対しての常識を疑いましょう!
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- 井戸書店 (兵庫県神戸市須磨区)
何気なく毎日使っているお金に疑問を持ったことがありませんか? 今まで「お金とは何か」なんて考えたこともなく、モノを買うときにはお金と交換し、働いた報奨にお金を受け取る、交換がメインの役割だと思っていました。しかしながら、この常識をぶち壊したのが『エンデの遺言−根源からお金を問うこと』です。 もともとお金は交換の手段にだけ使われていたんですが、経済を動かす人たちは「お金がお金を生む」ことを仕事にし、為替、株などの取引でお金が世界中を飛び回っています。「交換」だけに使われるお金は全体からして微々たる存在になっています。これに疑問符を投げかけたのがミヒャエル・エンデです。『モモ』や『はてしない物語』で有名な児童文学者。「交換」用のお金と「利を生む」お金が同じであることに異議を唱えたのです。つまり、「利を生む」お金が普通に暮らす人間の経済生活に大きな暗い影を落としているからです。これはバブル崩壊した現在の日本を考えたら容易に想像できるでしょう。彼は「お金だけがどんなに時間が経過しようが、その価値は変わらない。」ことがおかしい、地球上でそんな存在はお金だけですが、お金も老化しなければならないと
(2011年8月24日)
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商品内容
要旨 |
『モモ』『はてしない物語』などで知られるファンタジー作家ミヒャエル・エンデが日本人への遺言として残した一本のテープ。これをもとに制作されたドキュメンタリー番組(1999年放送/NHK)から生まれたベストセラー書籍がついに文庫化。忘れられた思想家シルビオ・ゲゼルによる「老化するお金」「時とともに減価するお金」など、現代のお金の常識を破る考え方や、欧米に広がる地域通貨の試みの数々をレポートする。 |
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目次 |
プロローグ 「エンデの遺言」その深い衝撃 |
おすすめコメント
暴走する「お金」の正体 『モモ』の作者が遺した、お金の常識を破る思想。リーマンショックを予言した奇跡の書 『モモ』『はてしない物語』などで知られるファンタジー作家ミヒャエル・エンデが日本人への遺言として残した一本のテープ。これをもとに制作されたドキュメンタリー番組(1999年放送/NHK)から生まれたベストセラー書籍がついに文庫化。忘れられた思想家シルビオ・ゲゼルによる「老化するお金」「時とともに減価するお金」など、現代のお金の常識を破る考え方や、欧米に広がる地域通貨の試みの数々をレポートする。 ●人間がつくったお金は、変えることができるはず ●どうすれば「お金の支配」から自由になれるのか ●「老化するお金」「時とともに減価するお金」とは ●「地域通貨」を生み出す「共生の思想」 ●ベストセラー『モモ』には、お金への問題意識が込められていた