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笑う執行人 女検事・秋月さやか

出版社名 KADOKAWA
出版年月 2017年5月
ISBNコード 978-4-04-110725-6
4-04-110725-3
税込価格 1,980円
頁数・縦 337P 19cm

商品内容

要旨

クラブのVIPルームで撲殺された死体は、鋭利な刃物で鼻がすっぱりと削がれていた。その頃、東京地検特捜部に28歳の若さで配属された秋月さやかは、“無理筋”の仕事に戸惑っていた。大物代議士の不正献金事件の証拠がつかめず、立件が難しくなってきていたのだ。にも拘わらず捜査を急ぐ特捜部。正義を掲げ秋月は孤立していく。結びつく二つの事件。その背景には日本社会の腐敗した組織構造があった。秋月は事件の真相に近づけるのか―。著者渾身の社会派ミステリー。

おすすめコメント

六本木のクラブのVIPルームで実業家が殺された。撲殺された死体は、鋭利な刃物で鼻がすっぱりと削がれていた。所轄の刑事と本庁捜査一課強行犯五係の神代刑事は、白鳥奈津子監察医の協力を仰ぎ捜査を開始する。その頃、東京地検特捜部に28歳の若さで配属された秋月さやかは、”無理筋”の仕事に戸惑っていた。有力代議士の献金疑惑事件を確かな証拠となる金の動きがつかめず、容疑者の供述の食い違いもあり、立件が難しくなってきていたのだ。にも拘わらず、捜査を急ぐ特捜部。秋月は孤立していくことに。一方、殺人事件は、連続殺人事件に発展していた。そして被害者は在日三世だったことから、レイシストの犯行も疑われ……。そんなとき、献金疑惑事件の関係者が襲われたことで事態が一変。結びつく二つの事件。政界、実業界の汚職と暴力、そこには日本社会の腐敗した組織構造があった。それらが混然一体となり、秋月を襲う。人道とは、正義とは……。女性検事が社会の闇と対峙する社会派ミステリー。

著者紹介

久間 十義 (ヒサマ ジュウギ)  
1953年北海道生まれ。早稲田大学第一文学部仏文科卒業。87年豊田商事事件を扱った『マネーゲーム』で第24回文藝賞佳作。『世紀末鯨鯢記』で第3回三島由紀夫賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)