• 本

情動の社会学 ポストメディア時代における“ミクロ知覚”の探求

出版社名 青土社
出版年月 2017年10月
ISBNコード 978-4-7917-7017-5
4-7917-7017-X
税込価格 2,640円
頁数・縦 267,3P 19cm

商品内容

要旨

私たちはなぜ、感情に支配されてしまうのか。多様なコミュニケーションツールがあまねく浸透したポストメディア社会。そこでは、時として真偽では測れない「情報」によって、社会全体はあらぬ方向へ駆動されていく。SNSなどのメディア・コミュニケーションの状況から、領土問題やオリンピックなどの政治問題まで、私たちの判断や思考を揺さぶる情動の問題系に、最新のメディア理論で挑む。

目次

情動化する社会を読み解くために
第1部(デジタルメディア時代における言論空間―理論的探求の対象としての制御、情動、時間
「事態の潜勢態」をめぐって―ホワイトヘッドの「抱握」概念から
知的感受と情動の強度―「感受」の公共的性格
情動と社会秩序の宙づり―ホワイトヘッドとパースの社会学的射程
情動の政治―フクシマ、領土、オリンピック)
第2部(社会の地すべり的な転位―コミュニケーション地平の変容と政治的情動
ポストメディア時代のコミュニケーション・モード―SNSは何を変えつつあるのか?
オーディエンス概念からの離陸―群衆、マルチチュード、移動経験の理論に向けて)
ポストメディア時代の行方と展望

おすすめコメント

私たちはなぜ、感情に支配されてしまうのか。情報の信憑性や妥当性よりも、言葉のリズムや強度、情報の提示のされ方が、意見や判断を左右する社会。本書では、私たちの無意識に影響を与え、社会を駆動させる情動のメカニズムを理論的に考察し、SNSなどのメディア・コミュニケーションの状況から、領土問題やオリンピックなどの政治問題まで、広い射程で現代社会を検証する。誰もが情報や感情を逐次発信・吐露できる社会をまなざすため、メディア社会学を更新する試み。

著者紹介

伊藤 守 (イトウ マモル)  
1954年、山形県生まれ。早稲田大学教育・総合科学学術院教授。専門は社会学、メディア・文化研究、人文社会情報学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)