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どれがほんと? 万太郎俳句の虚と実

出版社名 慶應義塾大学出版会
出版年月 2018年4月
ISBNコード 978-4-7664-2513-0
4-7664-2513-8
税込価格 1,760円
頁数・縦 181P 20cm

商品内容

要旨

虚と実のはざまにたゆたう普遍的な詩情を、卓越した言葉の芸で生み出し続けた久保田万太郎。だが、いままでは「下町の抒情俳人」と評して安んじて、他の近現代の俳句にはない万太郎俳句の「言葉の力/巧みな芸」を言葉で掬いあげることが叶わなかったのではないだろうか。だれもが感受するその特質と危うい魅力を、俳句の本質に迫りつつ、はじめて論じきった若手俳人の画期的評論。

目次

序論
第1章(季語の伝統にどう向き合うか
万太郎の中の「月並み」
非―イメージ
万太郎の取り合わせ ほか)
第2章(言葉の共振
緩急
言葉のコストパフォーマンス
万太郎の時間意識 ほか)
結論 万太郎俳句の未来

おすすめコメント

万太郎俳句について、同時代の俳人には見られない表現の独自性等を多面的に論じていくことで、子規・虚子以降の近代俳句とは別の系譜の可能性を明らかにする。

著者紹介

高柳 克弘 (タカヤナギ カツヒロ)  
1980年、静岡県浜松市生れ。早稲田大学大学院教育学研究科で松尾芭蕉を研究し、修士修了。2002年俳句結社「鷹」に入会し、藤田湘子に師事。05年より「鷹」編集長。04年「息吹」で第19回俳句研究賞を最年少で受賞、08年「凛然たる青春」で第22回俳人協会評論新人賞受賞、10年句集『未踏』で第1回田中裕明賞受賞。17年4月から18年3月までNHKのEテレ番組「NHK俳句」選者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)