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モンゴル人の中国革命

ちくま新書 1364

出版社名 筑摩書房
出版年月 2018年10月
ISBNコード 978-4-480-07182-8
4-480-07182-2
税込価格 1,034円
頁数・縦 318P 18cm

商品内容

要旨

モンゴルの南、内モンゴル地方。十九世紀末から中国の植民地となったこの地に日本が現れ、その三分の二が実質的に満洲国の一部となるが、残り三分の一のオルドス地方は国民党支配下にとどまった。そこへ毛沢東が現れ、抗日と反共の間で揺れるオルドスをやがて悲劇が見舞う。日本の敗北にともない起きた国共内戦、中国共産党革命によって内モンゴル全体が蹂躙されていく―。諸勢力間で翻弄された草原の人々の激動の歴史を、その地を故郷とする歴史人類学者が鮮やかに描き出す。

目次

第1章 清朝は遠くなりにけり―雪花如意・蘆占魁・出口王仁三郎
第2章 赤い都市と赤い英雄―日本統治時代のモンゴル
第3章 赤い太陽と「草原の黒い霧」―中国共産党の内モンゴル占領
第4章 万里の長逃―中国共産党によるモンゴル分断
第5章 草原に咲くピンクの花―中国共産党とアヘンの侵入
第6章 呪われた蒋介石と毛沢東―国民党と共産党のはざまで
第7章 天運尽きて、時勢に流るる―モンゴル人自決運動の挫折
第8章 エーデルワイスに散る―モンゴルを滅ぼした大量虐殺
第9章 女たちの「革命」

著者紹介

楊 海英 (ヨウ カイエイ)  
1964年南モンゴル・オルドス高原生まれ。静岡大学人文社会科学部教授。北京第二外国語学院大学日本語学科卒業。専攻は文化人類学。博士(文学)。著書に『墓標なき草原―内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(岩波書店・司馬遼太郎賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)