三河吉田藩・お国入り道中記
インターナショナル新書 036
出版社名 | 集英社インターナショナル |
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出版年月 | 2019年4月 |
ISBNコード |
978-4-7976-8036-2
(4-7976-8036-9) |
税込価格 | 924円 |
頁数・縦 | 234P 18cm |
商品内容
文学賞情報 |
2019年
日本ど真ん中書店大賞受賞 |
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要旨 |
天保一二(一八四一)年、三河吉田藩(豊橋)の参勤交代の行列が江戸を出発した。藩主の代わりを務める若殿・松平信宝、初のお国入りである。しかし、出発までには数々の難題が待ち受けていた。決まらない日程、ダブルブッキング、馬に乗れない老家臣、幕府の規定人数オーバー、息子の行列を豪華にしたい藩主の親心と財政難…。藩の目付役が書き残した詳細な記録を繙き、吉田藩士たちの奮闘ぶりから働く武士のリアルな姿を浮かび上がらせる。 |
目次 |
第1章 若殿と左源太 |
おすすめコメント
三河吉田藩の目付役が書き残した詳細な記録から「参勤交代のリアル」を紙上再現! 天保12年(1841)、病気の藩主に変わって江戸から国元の三河吉田(豊橋)への参勤交代を命じられた若殿・松平信宝(のぶとみ)。若殿にとっては初めてのお国入りである。 この参勤交代の準備を仰せつかったのが目付役の大嶋左源太。 しかし、決まらない日程、馬に乗れない老家臣、ダブルブッキング、初のお国入りの理想と財政難という現実……次々と問題が持ち上がる。左源太は、若殿を無事に出発させることができるのか? 磯田道史氏推薦! 「参勤交代の実情を読み解く 三河吉田藩の若殿様が参勤交代をした時の詳細な記録が発見された。この古文書をもとに参勤交代の驚くべき実情が明らかにされる」 ――(本書「はじめに」より) 江戸時代に何万回と繰り返された参勤交代のうちのたった一回に焦点をあて、残された古文書を読み解いていくことでその実態を紹介しようという、きわめてミクロな視点の本である。しかし、ミクロな視点だからこそ見えてくるもの、知ることができるものも多い。電話やインターネットのような通信手段のない江戸時代で、何百人もの宿泊場所をどうやって予約していたのか。道中で発生した様々なアクシデントにはどのように対処していたのか。全国各地で日常的に繰り広げられていたが、現代の私たちにとっては知らないことだらけの参勤交代のリアルな実態が浮かび上がってくる。