大学はもう死んでいる? トップユニバーシティーからの問題提起
集英社新書 1006
出版社名 | 集英社 |
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出版年月 | 2020年1月 |
ISBNコード |
978-4-08-721106-1
(4-08-721106-1) |
税込価格 | 990円 |
頁数・縦 | 283P 18cm |
商品内容
要旨 |
今、大学は歴史的に見ても大きな変革期にある。世界の多くの大学が、いわば瀕死の状態に陥っており、とりわけ日本の大学が抱える問題は根が深い。幾度となく改革が試みられるものの、ほとんど成果が上がらないのはなぜなのか。本書では、オックスフォード大学教授の苅谷剛彦と、ハーバード大学でも教えた経験のある東京大学大学院教授の吉見俊哉が、それぞれの大学を比較し、日本のトップレベルの大学が抜け出せずにいる問題の根幹を、対論を通じて浮かび上がらせる。 |
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目次 |
第1章 問題としての大学 |
出版社・メーカーコメント
なぜ大学改革は失敗し続けるのか――?オックスフォード大学の苅谷剛彦と東大の吉見俊哉が徹底討論!大学入試改革が混乱を極めているが、大学の真の問題はそこにあるのではない。日本の大学が抜け出せずにいる問題の本質に迫る刺激的な対論!【目次】(見出しは抜粋)第一章 問題としての大学東大が「蹴られる」時代/キャッチアップ型人材育成の限界/新自由主義と自己責任/問題発見型の学生はどうすれば育つか/世界の大学人が最重要視していること第二章 集まりの場としての教室 学部生のレベルはハーバードも東大も同じ/日本の学生が「世界一勉強しない」理由/オックスフォードの贅沢な仕組み/チームティーチングへの移行が鍵/教室の外にあった学びの場/世界中の大学で同時発生している問題第三章 社会組織としての大学疲弊する若手教員たち/大学が生き残る二つの道/大学の中にある「村の寄り合い」/前例主義は覆せるのか第四章 文理融合から文理複眼へ文系学部廃止論とはなんだったのか/文系こそが「役に立つ」/文系を軽視する日本社会の陥穽/微分的思考の理系と積分的思考の文系/AIは人間にとって代われない第五章 グローバル人材―グローバリゼーションと知識労働本気が感じられない「スーパーグローバル大学」/グローバル人材で必要とされる本当の能力/東大独自のグローバルリーダー育成プログラム/補助金の計画主義から実績主義への転換第六章 都市空間としての大学―キャンパスとネット学生生活の始まりと終わりを儀式化する/大学とメディアのねじれた関係/日本の知が世界レベルだった半世紀/日本の知を誰が背負うのか【著者プロフィール】苅谷 剛彦(かりや たけひこ)●1955年東京都生まれ。オックスフォード大学教授。専門は社会学、現代日本社会論。著書に、『追いついた近代 消えた近代―戦後日本の自己像と教育』ほか多数。吉見 俊哉(よしみ しゅんや)●1957年東京都生まれ。東京大学大学院情報学環教授。専門は、社会学、都市論、メディア論など。著書に、『大学とは何か』『「文系学部廃止」の衝撃』ほか多数。