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新自殺論 自己イメージから自殺を読み解く社会学

出版社名 青弓社
出版年月 2020年5月
ISBNコード 978-4-7872-3468-1
4-7872-3468-4
税込価格 3,740円
頁数・縦 291P 21cm

商品内容

要旨

自殺は高度に社会的な現象である。したがって、自殺を考察するためには、個人的事情の背後に隠された要因の究明が必要である。自殺率統計を援用しながら、ゴフマンが提起する自己イメージ(体面=フェイス)の概念をデュルケムと関連づけて考察し、デュルケムの『自殺論』を現代に適用して分析する。

目次

第1部 デュルケムの視点からみる日本の自殺(東日本大震災後の日本の自殺をめぐって
日本における自殺の概観
デュルケムの『自殺論』の概説
『自殺論』と現代の自殺―現代の自殺にどう生かせるか
社会変化と自殺率―19世紀と20世紀
国際比較からみる現代の日本の自殺)
第2部 面子(フェイス)ロスの視点からみる日本の自殺―表層からの自殺論(役割期待と自殺
若年層における雇用不安定化と自殺
スティグマと自殺
岡檀『生き心地の良い町』にみるフェイスと自殺
フェイスと自殺の諸相
自殺とフェイスについて―社会変化と社会学の視点)

おすすめコメント

社会の自殺率は、何によって変化するのか。自殺研究は、いまも貧困や失業、離婚、病気、争いごとなどに自殺リスクの原因を求めがちだが、自殺は高度に社会的な現象でもある。自己本位や愛他、規範崩壊、宿命などの個人的な事情に押し込めずに、隠されている背景や事情を究明する必要がある。そのために、自殺率統計も援用しながら、ゴフマンが提起する自己イメージ(体面=フェイス)の概念をデュルケムと関連づけて考察し、デュルケムの『自殺論』を現代に適用して分析する。

著者紹介

大村 英昭 (オオムラ エイショウ)  
1942年生まれ、2015年没。大阪大学教授や関西学院大学教授などを歴任した。専攻は臨床社会学、宗教社会学
阪本 俊生 (サカモト トシオ)  
1958年生まれ。南山大学経済学部教授。専攻は理論社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)