• 本

〈芸道〉の生成 世阿弥と利休

講談社選書メチエ 756

出版社名 講談社
出版年月 2021年11月
ISBNコード 978-4-06-525898-9
4-06-525898-7
税込価格 1,925円
頁数・縦 275P 19cm

商品内容

要旨

将軍・足利義満の寵愛を受け、芸術界の頂点を極めた世阿弥は、しかし義教の時代に一転冷遇され、佐渡配流に。一方、織田信長に引き立てられ、豊臣秀吉に優遇された千利休も、最後は秀吉から死を賜り自刃することになった。「芸道と権力の矛盾的共生」を生きた稀代の芸術家二人は、弛緩と緊張の相半ばする時代と人生の只中で、能楽と茶の湯という芸道をいかにして成らしめたのか。時の隔たりを超え、二つの巨星を突き合わせることで見えてくる、日本的美の深奥としての「遊」の境地。

目次

第1章 なぜ「世阿弥と利休」か(六百余年の忘却に埋もれていた世阿弥
「世阿弥と利休」という視座
世阿弥と足利義満・義教 ほか)
第2章 世阿弥と義教(足利義教―天魔と歌人が同居する将軍
『風姿花伝』の「花」
『風姿花伝』から『花鏡』へ―「秘すれば花」 ほか)
第3章 利休と秀吉(『南方録』研究史の概観―茶湯ニハ、昔ヨリ書物ナシ
下克上の時代の茶の湯
織田信長―夢幻の如く也 ほか)
結語 「遊」、そして現代

出版社・メーカーコメント

稀代の芸術家二人は権力との「矛盾的共生」のなかでいかにして芸道を成らしめたのか。日本的美の深奥に触れる、哲学者による新解釈。

著者紹介

大橋 良介 (オオハシ リョウスケ)  
1944年、京都市生まれ。京都大学文学部卒業。ミュンヘン大学哲学部博士号学位取得。ヴュルツブルク大学哲学教授資格取得。滋賀医科大学助教授、京都工芸繊維大学・大阪大学大学院・龍谷大学の教授を歴任。定年後、ケルン大学・ウイーン大学・ヒルデスハイム大学・テュービンゲン大学の客員教授を歴任。2014年より日独文化研究所所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)