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本当は逢いたし

出版社名 日経BP日本経済新聞出版本部
出版年月 2021年12月
ISBNコード 978-4-532-17716-4
4-532-17716-2
税込価格 2,420円
頁数・縦 220P 20cm

商品内容

要旨

この10年、3・11からコロナウイルス禍までの間に綴った60余篇を編んだ、待望のエッセイ集。

目次

1 本当は逢いたし(当て無き櫂
気持よいかしら ほか)
2 彼の世も小春日和か(生まれ月
もろもろ ほか)
3 わが晩年などと気取りて(あの日は晴
思ってます ほか)
4 あんな日があってこんな日(此処あったかいよ
気が向きまして ほか)
5 私史に正史の交わりし(さようなら「平成」
父の顎)

出版社・メーカーコメント

最新句集『此処』で2020年度の読売文学賞を受賞した俳人が、3・11からコロナ禍までの10年間に日経新聞や俳句雑誌に発表してきた60篇あまりのエッセイを1冊に編む。タイトルは自作句「本当は逢いたし拝復蝉時雨」から。各エッセイとも、時々のくらしを営む「此処」から其処にいる「本当は逢いたい」人たちを思い綴る。其処にいるのは亡き人――軍医として赴いた戦地で命を奪われた父、俳句の師、つい最近亡くなった夫、そして被災地で、猛威を振るう自然災害で、先のむごたらしい戦争で命を失った人たち。著者の想像力は草花や動物など自然に育まれた命そのものへと向かう。楽しい旅の途中で、家事の合間に、テレビから流れる映像を観て、いま生きている「此処」は彼の世、あの世につながっているのである。自らの思いを常に客観視しているような透徹なまなざしから生まれる文章は、各エッセイに引いた自作句、師や友や先達の句を的確なピリオドとして、えもいわれぬ余韻を残す。

著者紹介

池田 澄子 (イケダ スミコ)  
1936年、鎌倉に生まれ、新潟に育つ。三十歳代の終わり近くに俳句に出会う。三橋敏雄に師事。句集に『空の庭』(現代俳句協会賞)、『たましいの話』(宗左近俳句大賞)、他。2021年、『此処』で読売文学賞・詩歌俳句賞、俳句四季大賞。2021年、現代俳句大賞。「トイ」「豈」所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)