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フィッティングルーム 〈わたし〉とファッションの社会的世界

出版社名 アダチプレス
出版年月 2023年6月
ISBNコード 978-4-908251-17-7
4-908251-17-7
税込価格 2,420円
頁数・縦 342P 19cm

商品内容

要旨

“ファッションをつくる”人びとの、生の呼吸。手応え、喜び、信頼、希望。あるいは違和感、憤り、怒り、絶望―。ファッションの社会的世界に足を踏み入れてから、自ら創業した会社を離れるまでの30年間、“わたし”はファッションに何を求め、何をつくり出そうとしてきたのだろう。そこから見えてくる、“もうひとつの創造”の可能性とは?ファッションを支配するシステムへの葛藤と挑戦をつぶさに描き、個人的な経験を43の光景によって世界にひらく、オートエスノグラフィー。「フィッティングルームから出てきた女性の頬が、ピンク色に高揚する瞬間に出会ったことある?ほんとうに、最高なの」(シーン19より)

目次

小さな感動
世界へ流れ出す
世界とのかかわり
海外ブランド信仰への違和感
自分たちで価値をつくる
働く場所を決めること
バイヤーの仕事
資本主義完全支配前夜
ショーとヒエラルキー
女性による女性のための店
9・11 2001年
つながる
破壊のために戦わない、つくるために戦うデザイナーたち
プレスプレビュー
外から見えたもの
共感とコミュニティ
ウェブサイトに掲げたビジョン
1号店オープン
フィッティングルーム
“わたし”たちのラグジュアリー
3・11 2011年
3・11 2011年とそれから1ヶ月
成長への誘惑
拡大とネットワーク
不穏なパリ
パリ展示会
世界での競争のはじまり
小さなプレゼンテーション
デザイナー神話とスペクタクル
インスピレーション
スタイリストの仕事とその値段
クリエイティブクラスの生態
クリエイティブクラスとそのシステム
ショーへのハードル
ショーステイタス
王国のディストピア
もうひとつの創造
別れ
「このドレスは今日会う人へのわたしの想いなのです」
身体のその先にあるもの
35度の猛暑とセミの声、冬のコー卜
久しぶり
未来

著者紹介

小野瀬 慶子 (オノセ ケイコ)  
慶應義塾大学商学部、文化服装学院ファッション工科専門課程アパレルデザイン科卒業。伊藤忠ファッションシステム、ユナイテッドアローズをへて、2006年にYOUR SANCTUARYを設立。翌年「ザ シークレットクロゼット」1号店をオープンし、国内外のブランドと自社コレクションを販売。16‐17年秋冬シーズンよりウィメンズコレクション「シクラス」を立ち上げ、パリのショールームを拠点に世界各地の小売店に販売。パリ・ファッションウィーク公式メンバーとして、18−19年秋冬シーズンよりプレゼンテーションを、19−20年秋冬シーズンにショーを行う。19年、同社代表取締役を退任。22年、慶應義塾大学政策・メディア研究科修士課程修了。現在、同後期博士課程在籍。専門はファッションの社会/人類学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)