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借家と持ち家の文学史 「私」のうつわの物語

増補

平凡社ライブラリー 956

出版社名 平凡社
出版年月 2023年11月
ISBNコード 978-4-582-76956-2
4-582-76956-X
税込価格 2,420円
頁数・縦 494P 16cm
シリーズ名 借家と持ち家の文学史

商品内容

要旨

明治から令和までに書かれた大量の小説群を、「一冊の大河小説」として読む、破天荒な試み。小説には、家制度の解体から核家族化を経て、一人暮らしが激増する現在までの「家」や「家族」、そして、その時の「私たち」が、何を感じ、望み、考えてきたのかが、繰り返し描かれてきた。戦争やパンデミックで孤立や分断が進むいま、小説は「私たち」の、どんな苦悩と希望を映すのか。世界文学へと続く、十二作品の論考を増補。

目次

第1章 借家の文学史
第2章 生きられた家・描かれた家(家族の家の時代
部屋の時代
離合集散の時代)
第3章 持ち家と部屋の文学史(ドールズ・ハウスの舞台 建築の様式と小説の様式―継承と変化
小島信夫「うるわしき日々」―最後の「父の家」小説
津島佑子「風よ、空駆ける風よ」―「母の家」小説の変化
漂流する部屋―「居場所」探しの冒険物語)
第4章 文学は、大河から海へ向かう(黒川創「かもめの日」
岸政彦「図書室」、「リリアン」
白尾悠「サード・キッチン」 ほか)

出版社・メーカーコメント

男達は「家造り」を小説に書き続け、女達は「家出」ばかり書いてきた。近代150年の小説群を「家」で読み解いた、破天荒な文学史。

著者紹介

西川 祐子 (ニシカワ ユウコ)  
1937年東京生まれ、京都育ち。京都大学大学院博士課程修了。パリ大学大学博士。日本とフランスの近・現代文学研究、女性史、ジェンダー論専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)