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人種差別主義者たちの思考法 黒人差別の正当化とアメリカの400年

出版社名 光文社
出版年月 2023年11月
ISBNコード 978-4-334-10103-9
4-334-10103-8
税込価格 5,500円
頁数・縦 661P 22cm

商品内容

要旨

「ブラック・ライブズ・マター」運動の影響で生まれた、人間の思考法を覗き込む、反人種差別のための「人種差別思想」とは、ある人種グループをほかの人種グループより劣っている、あるいは優れていると見なす考え方を指す。アメリカ社会では、政治・経済・文化的な利己主義から生まれもすればときに「性」が誘導し、また「宗教」や「科学」が追従することで、黒人を「劣った人種」であると見なし続けてきた。その差別の正当化はいかなる論理づけをもって行われてきたのか。アリストテレス、ヘーゲル、リンネ、ヴォルテールら著名な学者の理論から、リンカーン、ケネディ、ニクソン、オバマら政治家の言動、そして一般大衆や黒人自身までを対象として複雑に絡み合うその歴史を描く、アメリカ人種差別問題の決定版!2016全米図書賞ノンフィクション部門受賞。

目次

第1部 コットン・マザー(人間の序列
人種差別思想の起源
アメリカ入植
魂は救うが、肉体は救わない
黒人狩り
大覚醒運動)
第2部 トーマス・ジェファーソン(啓蒙の時代
黒人の能力を証明する存在
平等につくられ
是正勧告
大きな尻
黒人のための植民地)
第3部 ウィリアム・ロイド・ガリソン(段階的な平等化
野蛮化か文明化か

迫り来る危機
歴史上の奴隷解放者
自由になる準備はできているのか?
奴隷制の再現
再建の失敗)
第4部 W・E・B・デュボイス(南部の再生
南部の恐怖
黒いユダ
期待の星
新たな国民の誕生
メディアを通じた人種差別解消運動
(オールドディール昔ながらの方針)
自由というブランド
人種分離主義者による大規模な抵抗運動)
第5部 アンジェラ・デイヴィス(公民権法
ブラック・パワー
法と秩序
レーガンが生み出しら麻薬
ニュー・デモクラット(新世代の民主党員)
ニュー・リパブリカン(新世代の共和党員)
九十九・九パーセント同じ
例外的な黒人)

出版社・メーカーコメント

黒人はいかなる論理で「劣った人種」とされてきたのか。政治・経済・文化的な利己主義から、またときに「性」が誘導し、「宗教」や「科学」が追従することで、その差別の正当化を行ってきたアメリカ社会。著名な学者・哲学者の理論から、政治家の言動、そして一般大衆や黒人自身までを対象として複雑に絡み合うその「人種差別思想」の歴史を描く、アメリカ人種差別問題の決定版!

著者紹介

ケンディ,イブラム X. (ケンディ,イブラム X.)   Kendi,Ibram X.
1982年生まれ。歴史学者、ボストン大学教授。同大学反人種主義研究・政策センターの創設者であり所長。コラムニストやコメンテーターとしても活躍。本書にて全米図書賞ノンフィクション部門の最年少受賞者となる。ブラック・ライブズ・マター運動が盛り上がりを見せた2020年には、TIME誌の“世界で最も影響力のある100人”に選出
山田 美明 (ヤマダ ヨシアキ)  
英語・フランス語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)