文学を探せ
講談社文芸文庫 つL3
出版社名 | 講談社 |
---|---|
出版年月 | 2025年5月 |
ISBNコード |
978-4-06-539480-9
(4-06-539480-5) |
税込価格 | 2,750円 |
頁数・縦 | 380P 16cm |
商品内容
要旨 |
長く停滞や不振とされつつも、多くの文芸誌や文芸書が刊行され、新人や新作が世にあふれていた二〇世紀末。一九九九年後半から二〇〇〇年末にかけて文芸誌に連載された時評は、読みやすい文体だが時間と手間をかけた中身の濃い文章となった。文学の価値と面白さを本気で追求する著者が全力で現代日本の文学状況と向き合う姿は私小説さながらのリアリティで読む者をとらえる― |
---|---|
目次 |
中上健次の不在から、話は高橋源一郎・室井佑月の部屋へ |
出版社・メーカーコメント
尾崎一雄や川崎長太郎の私小説、江藤淳の鋭い文芸評論、大江健三郎の力作長篇、加能作次郎など現代ではあまり顧みられなくなった作家を熱心に取り上げるリトルマガジン、フランスのヌーヴォー・ロマン……坪内祐三は「文学」を愛するが、その目利きは確かで厳しい。定点観測的に、そして広い視野をもって「文学」の言葉をフィールドワークし、自らの存在をかけてギリギリまで向き合い、咀嚼し、論ずるうち、自身のリアルタイムの状況までもが否応なしに滲み出すような比類なき表現、すなわち「文学」となって結実する−−一九九九年半ばから二〇〇〇年末までに至る「暴走」の記録。