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戦争と西洋 西側の「正義」とは何か

筑摩選書 0305

出版社名 筑摩書房
出版年月 2025年6月
ISBNコード 978-4-480-01823-6
4-480-01823-9
税込価格 1,925円
頁数・縦 269P 19cm

商品内容

要旨

二〇世紀に世界は二度の全面戦争を経験した。主権国家が並び立つ国際秩序を確立した〈西洋〉が、外部を征服し「世界化」したそのとき、世界中を巻き込む大戦争が起こったのだ。総力戦と化した戦争は核兵器を生み、戦争は人類破滅を招きかねない「不可能」なものとなった。にも拘わらず、世界大戦終結から八〇年、世界はふたたび全面戦争への傾斜の上に立っている。冷戦終結が世界の平和をもたらすはずではなかったのか?なぜこうなったのかを西洋精神史を参照項に検証する。

目次

第一章 世界戦争とは何だったのか
第二章 戦争と西洋―〈世界戦争〉への道
第三章 「冷戦」の基本構造
第四章 核兵器とは何か
第五章 西洋の次なる「敵」と新しい「正義」
第六章 戦争とメディア
第七章 「テロとの戦争」はいかにして起きたか
第八章 「テロリスト」という非存在
第九章 戦争の「民営化」
第一〇章 「アフガン戦争」とは何だったのか
第一一章 イラク―「ならず者国家」の市場解放
第一二章 文明のための「衛生的」な戦争
第一三章 核の恐怖とテロリズム
第一四章 ウクライナ戦争が炙り出す〈西側〉の欺瞞
第一五章 イスラエル―ガザ攻撃に見るアメリカとの相同性
第一六章 ヨーロッパと反ユダヤ主義
第一七章 〈世界戦争〉八〇年後の世界
付論 二〇二五年初頭、今、アメリカで何が起こっているのか?

出版社・メーカーコメント

第二次世界大戦終結から80年。ふたたび〈世界戦争〉の危機が迫っている。この間起こった戦争の経緯を分析し、〈西側〉の「正義」とは何なのかを検証する。

著者紹介

西谷 修 (ニシタニ オサム)  
1950年生まれ。東京大学法学部卒業、東京都立大学フランス文学科修士課程修了。明治学院大学文学部教授、東京外国語大学大学院総合文化研究科教授、立教大学大学院文学研究科特任教授を歴任。東京外国語大学名誉教授。二〇世紀フランス文学・思想の研究をベースに、グローバルスタディーズ、戦争論、世界史論、クレオール文化などを広く論じる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)