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痛いところから見えるもの

出版社名 文藝春秋
出版年月 2025年9月
ISBNコード 978-4-16-392017-7
4-16-392017-X
税込価格 1,870円
頁数・縦 318P 19cm

商品内容

要旨

痛いのは疲れる、そして孤独だ。潰瘍性大腸炎から腸閉塞まで―絶望的な痛みと共に生きてきた著者がゆく、“文学の言葉”という地平。

目次

序章 痛い人と痛くない人のあいだにあることを目指して
第1章 個人的な痛み―私の場合
第2章 痛みには孤独がもれなくついてくる
第3章 人と人の心は痛みによって結びつく
第4章 「おまえなんかにはわからない」と言わない/言われないために
第5章 痛みを言葉で表す
第6章 体のトラウマ、フラッシュバックとしての痛み
第7章 痛みと慣れとコントロール感とマッチョイズム
第8章 痛みと生まれかわり
第9章 痛みを感じない人たち、あえて痛みを求める人たち
第10章 支配としての痛み、解放としての痛み
第11章 痛みの文学的分類
第12章 それぞれの痛み

出版社・メーカーコメント

痛みは人を孤絶させる壁。が、そこに岩清水のように滴る言葉があった。−−鷲田清一(哲学者)ユーモラスで、しみじみせつない、はじめてみる光。−−伊藤亜紗(美学者) 潰瘍性大腸炎から腸閉塞まで−−壊れたからこそ見えるものがある。絶望的な痛みと共に生きてきた著者がゆく文学の言葉という地平・水を飲んでも詰まる出せない腸閉塞のつらさ・痛みでお粥さえ口に入れられないせつなさ・オノマトペ、比喩……痛みを「身体で語る」すすめ・女性の痛みが社会的に「軽視」されてきた理由・カントの勘違い、ニーチェの苦痛の効用…etc.なぜ痛みは人に伝わりづらいのだろう?「痛い人」と「痛い人のそばにいる人」をつなぐ、かつてなかった本

著者紹介

頭木 弘樹 (カシラギ ヒロキ)  
文学紹介者。筑波大学卒業。20歳のときに難病(潰瘍性大腸炎)になり、13年間の闘病生活を送る。そのときにカフカの言葉が救いとなった経験から、『絶望名人カフカの人生論』(新潮文庫)を翻訳。以後、さまざまなジャンルの本を執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)