• 本

デッドエンドの思い出

文春文庫 よ20−2

出版社名 文藝春秋
出版年月 2006年7月
ISBNコード 978-4-16-766702-3
4-16-766702-9
税込価格 726円
頁数・縦 245P 16cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • よしもとばななが泣いている。

    作者自身が「わたしの作品のなかでいちばんすき」と惚れこむ表題作をはじめ、5編のラブストーリーから成る短編小説集。大学の友人岩倉くんの部屋でおじいさんとおばあさんの幽霊が出る話「幽霊の家」。社員食堂で毒入りカレーを食べて、心身のストレスの中で母の思い出に泣く話。「おかあさーん」。小さい時の初恋まことくんの話「あったかくなんかない」。ずっと好きだった三沢さんが振り向いてくれる話「智ちゃんの幸せ」。そして婚約者に逃げられた私が西山くんに癒される話「デッドエンドの思い出」。いずれもあったかく優しく切ない。泣けるというよりも作者の号泣が聞こえてくるといったほうが適切である。

    (2006年10月8日)

商品内容

要旨

つらくて、どれほど切なくても、幸せはふいに訪れる。かけがえのない祝福の瞬間を鮮やかに描き、心の中の宝物を蘇らせてくれる珠玉の短篇集。

著者紹介

よしもと ばなな (ヨシモト バナナ)  
1964年、東京生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒業。87年、「キッチン」で海燕新人文学賞、88年、単行本『キッチン』所収の「ムーンライト・シャドウ」で泉鏡花文学賞、89年、『TUGUMI』で山本周五郎賞を受賞。アメリカ、ヨーロッパなど海外での評価も高い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)