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日中関係史 1500年の交流から読むアジアの未来

出版社名 日本経済新聞出版社
出版年月 2019年12月
ISBNコード 978-4-532-17674-7
4-532-17674-3
税込価格 3,300円
頁数・縦 650P 19cm

商品内容

要旨

永遠の隣人、日中の歴史から世界とアジアの未来が見える。遣隋使以来の1500年史を第三者の視点から客観的に記述した大作。

目次

第1章 中国の日本文化への貢献―六〇〇〜八三八年
第2章 革新的な学びを伴わない貿易関係―八三八〜一八六二年
第3章 西洋諸国への対応と関係再開―一八三九〜一八八二年
第4章 朝鮮をめぐる競争と日清戦争―一八八二〜一八九五年
第5章 日本に学ぶ中国の近代化―一八九五〜一九三七年
第6章 台湾と満洲の植民地化―一八九五〜一九四五年
第7章 政治的混乱と戦争への道―一九一一〜一九三七年
第8章 日中戦争―一九三七〜一九四五年
第9章 大日本帝国の崩壊と冷戦―一九四五〜一九七二年
第10章 協力―一九七二〜一九九二年
第11章 日中関係の悪化―一九九二〜二〇一八年
第12章 新時代に向かって

出版社・メーカーコメント

DP世界二位の中国と、三位の日本の関係は、米中関係に次いで世界で二番目に重要な二国間関係だと言える。だが、日中関係は「緊迫」「危険」「難解」「複雑」という言葉が当てはまる。尖閣諸島周辺では、いまなお両国が日常的に対峙し、危険な衝突が起きる可能性が高い。もし二国間関係の取り扱いを間違えば、両国は軍拡競争に走り、二国間、地域、グローバルな問題での協力は行き詰まり、最終的には紛争になるだろう。 だが、日中関係を適切に取り扱うことができれば、両国は国際秩序と地域の協力枠組みを守るために協力し合える。貿易、経済建設、研究開発、平和維持、自然災害対応などの分野で、両国は力を合わせていけるはずなのである。 日中の指導者たちは、両国関係を発展させていくには、相手国が歴史に対して真摯に向き合うべきだと発言している。日中関係は1500年にわたる長い歴史を持ち、両国国民は過去の歴史に対する深く複雑な感情を有している。そのため、両国の研究者が集まって歴史観をすり合わせようとしても、新たな緊張関係を生みだし、重要な問題についてはほとんど合意が得られない。 しかし、両国の協力関係と友好関係のためには、歴史問題の超克は不可避の課題だ。本書は、日中両国の研究者であるエズラ・ヴォーゲルが、7世紀の遣隋使以来の1500年間におよぶ日中関係を網羅し、第三国人の視点から客観的な日中関係史を提供するものである。

著者紹介

ヴォーゲル,エズラ・F. (ヴォーゲル,エズラF.)   Vogel,Ezra F.
ハーバード大学ヘンリー・フォード2世社会科学名誉教授。1930年アメリカ・オハイオ州生まれ。1958年にハーバード大学にて博士号(社会学)を取得後、日本語と日本の家族関係の研究のために来日し、2年間滞在。それからは毎年、日本を訪問している。67年にはハーバード大学の教授に、72年には同大の東アジア研究所所長に。93年から95年にかけて国家情報会議(NIC)東アジア担当の国家情報官に就任。2000年に教職から引退し、10年以上を費やして『現代中国の父―〓小平』を執筆。同書は中国でミリオンセラーを記録したほか、外交関係書に贈られるライオネル・ゲルバー賞、全米出版社協会PROSE賞特別賞を受賞し、全米批評家協会賞ファイナリストにも選出された
益尾 知佐子 (マスオ チサコ)  
九州大学大学院比較社会文化研究院准教授。専門はユーラシア国際関係、現代中国の政治・外交。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了、博士(学術)。日本学術振興会特別研究員(DC1、海外、PD)、日本国際問題研究所研究員、エズラ・F・ヴォーゲル教授研究助手、ハーバード大学イエンチン研究所協働研究員、中国社会科学院訪問学者、外交学院訪問学者などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)