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歴史の地殻変動を見すえて

出版社名 岩波書店
出版年月 2007年11月
ISBNコード 978-4-00-002539-3
4-00-002539-2
税込価格 3,080円
頁数・縦 360P 20cm

商品内容

要旨

パリを根拠地に長期にわたって現代史の流れを凝視し続け、ベルリンの壁の崩壊やソ連体制の瓦解、民族主義の復活等を事前に正確に予見した、著者のエッセンスともいうべき同時代への証言録。2006年に惜しまれて亡くなった国際的ジャーナリストが、もっとも知力充実していた時期の最良の仕事と自負し、密かに筐底に残していた、単行本未収録の読みごたえある遺作。本書は、20世紀末の歴史資料としてのみならず、ジャーナリズムとは何かを考える上でも貴重な時代の記録である。

目次

1 一九八四‐八八年 忘れがたい対話(秘境クレムリン―ヴォスレンスキー教授は語る
モスクワ寸描)
2 一九八九年 東ヨーロッパの激動からベルリンの壁の崩壊へ(ハンガリー―改革の旗手
正気の時代―パリ頂上会談
東欧に吹く風
万世一党神話の崩壊
東欧の崩壊―ポーランド
ベルリンの壁落つ
ヤルタからマルタへ
クレムリンとヴァチカン
マルタから何処へ?
崩れた生き残り戦術
ヨーロッパ十九八九年)
3 一九九〇年 東ヨーロッパの市民革命(東ヨーロッパ市民革命―これまでこれから
ブルガリア―民主化への陣痛
東ベルリンの春
レーニンとゴルバチョフ
ドイツ元年
誰が革命を仕掛けたか?
仮面の群れのなかの素顔)
4 一九九一年 湾岸戦争からソ連の崩壊へ(湾岸戦争の前夜
中東混迷
中東展望台
ソ連からロシアへ―クーデター、ゴルバチョフ退場、ソ連帝国の分解と終焉
民族現象の噴火
マトリョーシカ)
5 落穂ひろい(複雑怪奇五十年
スターリンと千島領有
ジェレフ・ブルガリア大統領との会見
ヨーロッパ社会主義は燃え尽きたか?)

出版社
商品紹介

20世紀末の激動を事前に的確に予見した同時代証言録。筐底に残された単行本未収録の読みごたえある遺作。

著者紹介

藤村 信 (フジムラ シン)  
本名・熊田亨。1924‐2006年。東京大学文学部卒業。中日新聞特派員、同社パリ駐在客員としてヨーロッパに40年間滞在し、活躍。ボーン上田記念国際記者賞、日本記者クラブ賞を受賞するなど、国際ジャーナリストとして高い評価を獲得した。『プラハの春モスクワの冬』(岩波書店刊)で毎日出版文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)