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陶晶孫その数奇な生涯 もう一つの中国人留学精神史

出版社名 岩波書店
出版年月 2009年3月
ISBNコード 978-4-00-024144-1
4-00-024144-3
税込価格 3,960円
頁数・縦 405P 20cm

商品内容

要旨

清朝末期の日本留学第一世代の、反清革命に燃える激動の青春群像を論じた前著『日本留学精神史―中国近代知識人の軌跡』の続編。中華民国建国後に日本で学んだ郭沫若らエリート留学生の悩める青春群像を、陶晶孫という忘れ去られかけていた人物を軸に浮かびあがらせ、現代中国の形成および日中交流史に大きな足跡を残した留学第二世代の姿を描く。二〇世紀前半の中国文化界における「大正教養主義」ないし西欧的ヒューマニズムの正負の影響―後に文化大革命という極端な形の反動を生み出すことにもつながった―を論じ、激動の時代の精神史を捉えた力作論考。日中双方の資料を読みこんだ上での意欲的考察である。

目次

前編 周囲から読む(少年留学生陶晶孫
郭沫若の日本留学
文学運動に合流していく郁達夫たち)
中編 ある暗転風景(創造社主力軍の一斉帰国と国内展開)
後編 谷間から読む(陶晶孫の仙台留学時代
帰国後の陶晶孫―「舞踊服」「戦闘服」「実験服」等々
屈辱と苦渋に満ちた日本占領時代)
結びに代えて―『日本への遺書』

出版社
商品紹介

大仏次郎賞、アジア太平洋賞の両賞を獲得して話題を呼んだ『日本留学精神史―中国近代知識人の軌跡』の続編。

著者紹介

厳 安生 (ゲン アンセイ)  
1937年生まれ。1961年、中国外交学院(大学)卒業。国際関係論・日本語専攻。東京大学大学院に留学し、比較文学・比較文化専攻課程に学ぶ。1989年、東京大学にて学術博士号取得。現在、北京外国語大学教授。北京日本学研究センター前所長。2009年3月まで3年間、大手前大学教授を務めた。専門は、日本語および日本近代文学、近代中日比較文学史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)