• 本

柿の種

岩波文庫

出版社名 岩波書店
出版年月 1996年4月
ISBNコード 978-4-00-310377-7
4-00-310377-7
税込価格 880円
頁数・縦 310P 15cm

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書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 明治の息吹を感じます!

    正岡子規と俳句を通して親しい交友のあった夏目漱石、その夏目漱石の熊本時代の教え子である寺田寅彦。そのつながりでこの本を知り読みました。寺田寅彦のこの随筆は短文・現代の仮名遣いで読みやすいです。また本人が書いた挿絵もちりばめられています。明治の息吹を感じる1冊です。

    (2013年4月14日)

商品内容

要旨

日常の中の不思議を研究した物理学者で随筆の名手としても知られる寺田寅彦の短文集。「なるべく心の忙しくない、ゆっくりした余裕のある時に、一節ずつ間をおいて読んでもらいたい」という願いのこめられた、味わいの深い一七六篇。

おすすめコメント

箴言「天災は忘れた頃に来る」や、夏目漱石の弟子として有名で、東大地震研究所にも属していた寺田寅彦氏。本書は、俳句雑誌などに書いた短い文章を随筆集とは独立して集録した、いわば著者の独語録。自序には、「書信集か、あるいは日記の断片のようなもの」とある。物理学者である氏が、“よそいき”でない感想をそのままに叙述した文章である。   金平糖、水の縞模様、砂丘の波紋、椿の花の落下、ガラスの割れ目・・・自然の営みを読み解くことを科学の原点と考え、「不思議さが少しばかり根元へ喰い込むだけ」だと科学の内実を謙虚にとらえる姿勢に基づく文章は、現代に生きる我々に多くの示唆を与えてくれる。

内容抜粋

「自然界と人間との間の関係には、まだわれわれの夢にも知らないようなものが、いくらでもあるのではないか」    「花が樹にくっついている間は植物学の問題になるが、樹をはなれた瞬間から以後の事柄は問題にならぬ」    「一般科学者の生活というものが、人の心をひからびさせるものなのか」    「学者であって、しかも同時に人間であることがいかにむつかしいものか」    「国々にそれぞれ昔から固有なものにはやはりそれぞれにそれだけのあるべき理由がある」    「日本人の出した独創的な破天荒なイデーは国内では爆発物以上に危険視される」    「地震前の銀座が、やはり一種のバラック街に過ぎなかった」     (本書より)