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郊外の文学誌

岩波現代文庫 文芸 195

出版社名 岩波書店
出版年月 2012年1月
ISBNコード 978-4-00-602195-5
4-00-602195-X
税込価格 1,342円
頁数・縦 395,14P 15cm

商品内容

要旨

明治後期から戦後に至る東京の「郊外」の発展と文学芸術作品との関わりを論じた評論集。都市の発展史、鉄道や映画、住宅開発の歴史にも及ぶ。著者は、国木田独歩から庄野潤三まで本書で取り上げた作家は作品がたちあがる場所を大事にしており、過去のしがらみの少ない郊外の住宅地は、個の姿がくっきりと見えてくる新しい場所であると語る。

目次

序 なぜ郊外か
花袋の代々木、独歩の渋谷
ツツジの里だった大久保界隈
蘆花の田園生活
練兵場と脳病院の青山
小市民映画の生まれたところ 蒲田とその周辺
加賀乙彦『永遠の都』の西大久保界隈
西洋館と軍施設のある―中野
麦畑と雑木林の残る―荻窪と高円寺
空襲の被害の少なかった―阿佐ケ谷荒川放水路の向こうに開けた―葛飾界隈
武蔵野の広がり―小金井界隈
多摩川沿いのサバービア
郊外に憩いあり―庄野潤三論

著者紹介

川本 三郎 (カワモト サブロウ)  
1944年東京に生まれる。68年東京大学法学部卒業。評論家。91年『大正幻影』でサントリー学芸賞、97年『荷風と東京』で読売文学賞受賞(両書とも現在岩波現代文庫)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)