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村上春樹のなかの中国

朝日選書 826

出版社名 朝日新聞出版
出版年月 2007年7月
ISBNコード 978-4-02-259926-1
4-02-259926-X
税込価格 1,320円
頁数・縦 265,4P 19cm

商品内容

要旨

村上春樹は中国から深い影響を受けている。「中国行きのスロウ・ボート」『ねじまき鳥クロニクル』『アフターダーク』など作品中で中国を「記号」として登場させている。一方、中国語圏では台湾、香港、上海、北京と、時計回りに村上春樹現象が出現した。「すっごくムラカミ(非常村上)」という流行語が生まれ、村上作品から影響を受けた「村上チルドレン」が多く輩出され、東アジアに与えた文化的な影響は大きい。近代文学において大きなテーマであった「中国」を村上春樹はどのように描いているのだろうか。また村上受容から見えてくる東アジアの姿とはいかなるものだろうか。魯迅からウォン・カーウァイまで「村上春樹」を軸に中国文学研究者が、東アジアの文化と社会を探る。

目次

第1章 村上春樹のなかの中国
第2章 台湾のなかの村上春樹
第3章 香港のなかの村上春樹
第4章 中国のなかの村上春樹
第5章 にぎやかな翻訳の森―中国・香港・台湾各版の比較研究
第6章 東アジアにおける「阿Q」像の系譜―魯迅と村上春樹そしてウォン・カーウァイ

出版社
商品紹介

村上春樹の作品には中国の深い影響が見て取れる。魯迅、ウォン・カーウァイに連なる影響を見つつ、東アジアで共有する村上文学を探る。

おすすめコメント

村上春樹は中国の深い影響を受けている。デビュー当初から、村上の作品には中国をめぐる歴史の記憶というテーマが見て取れる。一方、中国語圏も80年代後半から台湾、香港、上海、北京と、時計回りに村上春樹現象が出現した。魯迅からウォン・カーウァイへ、東アジア文化に連なる影響をみつつ、村上文学を探る試み。翻訳比較では各中国語訳を邦訳し読み比べてみる。

著者紹介

藤井 省三 (フジイ ショウゾウ)  
1952年、東京生まれ。東京大学文学部教授、日本学術会議会員、中国・台湾・香港の現代文学を専攻。現在、4ヵ年計画で「東アジアと村上春樹」の国際共同研究を続行中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)