• 本

翁−OKINA 秘帖・源氏物語

角川文庫 ゆ3−10

出版社名 角川書店
出版年月 2011年12月
ISBNコード 978-4-04-100190-5
4-04-100190-0
税込価格 649円
頁数・縦 306P 15cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 陰陽師×源氏物語!

    著者があとがきで、のっけから「すみませんが傑作です」と宣言しているとおり、むぅ、面白い!とうなってしまいました。著者の大人気シリーズの「陰陽師」のスピンオフともいえる本書ですが、ご存じ「源氏物語」とのまさかのコラボ。ただし、どちらの作品を読んでいなくとも、十分に楽しめる内容です。どことなく人外の気配をまとう光源氏が「陰陽師」の世界とこれほどマッチするとは驚き、というか新発見。挫折していた「源氏物語」も、こんなふうにファンタジー的視点で読めば面白いのかも、となんだかワクワクしてしまいました。夢枕獏さんといえば、「陰陽師」や「魔獣狩り」「餓狼伝」など大人気作品ををいくつも出してらっしゃいますが、いずれもシリーズがすでに長―いので、これから読み始めるにはかなりの覚悟がいるかと思います。けれど本書は単作なので、読みやすく、夢枕作品への入門にも最適だと思います。おススメです。

    (2013年5月6日)

商品内容

要旨

美貌の貴公子・光の君の妻である葵の上に、妖しいものが取り憑く。六条御息所の生霊かと思われたが、どうやらそれだけではないらしい。並の陰陽師では歯がたたず、光の君はついに、外法の陰陽師・蘆屋道満に調伏を依頼するが―。「獣の首をした王が、黄金の盃で黄金の酒を飲みながら哭いている―これ、なーんだ?」葵の上に憑いたものが出したこの謎々は、一体何を意味しているのか。いまだかつてない源氏物語が、幕をあける。

出版社・メーカーコメント

当代一の貴公子・光の君の妻である葵の上に、妖しいものが取り憑く。六条御息所の生霊らしいが、どうやらそれだけではないらしい。並の陰陽師では歯がたたず、ついに外法の陰陽師・蘆屋道満に調伏を依頼するが──。

著者紹介

夢枕 獏 (ユメマクラ バク)  
1951年、小田原生まれ。東海大学卒業。『上弦の月を喰べる獅子』で第10回日本SF大賞、『神々の山嶺』で第11回柴田錬三郎賞、『大江戸釣客伝』で第39回泉鏡花文学賞、第5回舟橋聖一文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)