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月の家族

角川文庫

出版社名 角川書店
出版年月 2002年10月
ISBNコード 978-4-04-366701-7
4-04-366701-9
税込価格 586円
頁数・縦 238P 15cm

商品内容

要旨

作家の父と心を病んだ母がいる“月の満ち欠けよりも不安定な”家から逃れるように少年が心を向けたのは、人々の生活に根づいたささやかで愛しいモノや生き物だった。切手にマッチ箱、メンコ、薬のチューブ、犬のジョン、虫、ウンコ…。一九五〇‐六〇年代の圧倒的な奄美の大自然の下でたくましく、そして時に残酷にふるまう島の悪ガキたちと繰り広げた痛快ないたずらとともに、少年の孤独と屈折、つかの間の安息の世界を詩情あふれる筆致で描き留めた、忘れられない名エッセイ。

目次

病気が治ってみると切手集めが流行っていました
琉球とアメリカの風
どこか不器用な手つきの父
東京から汽車と船で奄美大島へ
修道院はまだ世界大戦中だったのです
いろんな人がいたっけ
奇妙なコレクション
夢に出てくる燃えるドラム缶
彼の父は私の父の父
パパイヤの実る島に住んでいたのです
野放しだった子どもたち
三つのウンコ
まとまりのつかない気分の子どもでした

著者紹介

島尾 伸三 (シマオ シンゾウ)  
1948年、作家の島尾敏雄・ミホ夫妻の長男として神戸に生まれ、幼少期を東京で、小中学校時代を奄美大島で過ごす。東京造形大学造形学部写真専攻科卒業。78年に写真家の潮田登久子と結婚。個展、写真集を通じ、二人で中国や香港の庶民生活をリポートし始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)