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能の読みかた

角川ソフィア文庫 F106−1

出版社名 KADOKAWA
出版年月 2016年2月
ISBNコード 978-4-04-400085-1
4-04-400085-9
税込価格 1,188円
頁数・縦 319P 15cm

商品内容

要旨

能の舞台は「この世」ではない。謡曲の形で書き留められた情報は、いわば骨格にすぎない。それをどう肉付けして見せるかは、役者の「解釈」次第。その自由闊達さが能という芸能の生命である―。古典や民俗学に通じた著者ならではの「読みかた」は、中世の感受性を無理なく現代によみがえらせ、能初心者でも十分楽しめる。85もの能の演目が、生き生きと洒脱な文章で描きだされ、典雅な能の世界へいつのまにか引き込まれる。

目次

葵上
阿漕
安達原
敦盛
海士
一角仙人
井筒
鵜飼
歌占
江口〔ほか〕

おすすめコメント

1演目が3ページほどで簡潔にまとまっている。平易な言葉で、様々な観点から説明されていて、普通の「入門書」とはまったく異なる。自由に感性で観る楽しさを教えてくれ、かつ、古典文学や民俗学に精通した著者ならではの視点が鋭く、その深い洞察が興味深い。能を見ることになったら、ぱっと3ページ読んでから出かけてください。

著者紹介

林 望 (ハヤシ ノゾム)  
1949年東京都生まれ。作家・国文学者。慶應義塾大学大学院博士課程修了。ケンブリッジ大学客員教授、東京藝術大学助教授等を歴任。『イギリスはおいしい』で日本エッセイスト・クラブ賞受賞。観世流能楽の実技を学び、観世清和師と共に新作能『聖パウロの回心』創作。『謹訳源氏物語』全十巻で毎日出版文化賞特別賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)