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江戸名所図屏風を読む

角川選書 547

出版社名 KADOKAWA
出版年月 2014年9月
ISBNコード 978-4-04-703547-8
4-04-703547-5
税込価格 1,980円
頁数・縦 261P 19cm

商品内容

要旨

江戸初期の屏風には珍しい、デフォルメされた江戸湊とそのウォーターフロントの景観。元吉原の遊郭、かぶき者の喧嘩、日本橋界隈や木挽町の茶屋・歌舞伎小屋・湯女風呂の賑わい、おびただしい数の水辺の船遊びなど、この屏風には遊興・歓楽的な雰囲気に満ち溢れている。その要の位置に一邸だけ描かれた武家屋敷、幕府水軍の御船手頭向井将監邸。これらはなぜ描かれたのか。その歴史推理から注文主・制作年代を初めて解明する。

目次

1 歴博本「江戸図屏風」をめぐる近年の動向―新たな読解へ
2 出光本「江戸名所図屏風」の研究史
3 動物で浮かび上がる景観年代―運送手段としての馬と牛
4 浅草三十三間堂の創建―景観・制作年代の上限は寛永二十年
5 「江戸名所図屏風」の全体的読解へ
6 「船遊び」と幕紋の船―船の読解
7 向井将監家の人々―注文主を絞り込む
8 十七世紀中頃の「かぶき者」―人物表現と風俗の読解
9 注文主―「かぶき者」の趣味と願望

著者紹介

黒田 日出男 (クロダ ヒデオ)  
1943年生まれ。東京大学名誉教授・群馬県立歴史博物館名誉館長。文学博士(早稲田大学)。東京大学史料編纂所教授・同所長・同附属画像史料解析センター長などを経て、立正大学教授・群馬歴博館長などを歴任。専門は、日本中世史と絵画史料論・歴史図像学など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)