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漱石と三人の読者

講談社現代新書 1743

出版社名 講談社
出版年月 2004年10月
ISBNコード 978-4-06-149743-6
4-06-149743-X
税込価格 836円
頁数・縦 252P 18cm

商品内容

要旨

小説は実験である。あなたは漱石のたくらみを知っているか。漱石がわかる。小説がわかる。近代がわかる。画期的な入門書。

目次

第1章 夏目漱石という文化
第2章 小説と格闘した時代
第3章 英文学者夏目漱石と小説
第4章 『虞美人草』の失敗
第5章 『三四郎』と三人目の読者
第6章 『こゝろ』と迷子になった読者
第7章 まだ見ぬ読者へ

おすすめコメント

小説は実験である! あなたは漱石のたくらみを知っているか 漱石がわかる。小説がわかる。近代がわかる。――画期的な入門書の登場! 漱石の読者体験 まず、デビュー作の『吾輩は猫である』では自らを戯画化して書いているが、まだ素人作家だった漱石にも、自分が抱えていた鬱憤をそのまま吐き出しても読者には受け容れられないことぐらいはわかっていたのである。しかし、これはごく素朴な読者意識でしかなく、この時の漱石はまだごく身近な「顔の見える存在」に向けてしか書いてはいない。(中略)朝日新聞社の専属作家となった漱石は、入社第1作『虞美人草』によって手痛い失敗を体験した。読者は、漱石が「殺す」つもりで書き込んだ藤尾というヒロインを熱烈に支持したのである。――<本文より>

出版社・メーカーコメント

小説ごとに作風を変えた理由は?漱石が小説のなかに埋め込んだ罠を読み解く、 画期的な文学入門。

著者紹介

石原 千秋 (イシハラ チアキ)  
1955年生まれ。成城大学大学院博士課程中退。東横学園女子短期大学助教授、成城大学文芸学部教授を経て、現在、早稲田大学教育学部教授。専攻は日本近代文学。雑誌『漱石研究』(翰林書房)の編集人を小森陽一氏とともに務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)