
歎異抄
講談社学術文庫 1444
出版社名 | 講談社 |
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出版年月 | 2000年9月 |
ISBNコード |
978-4-06-159444-9
(4-06-159444-3) |
税込価格 | 1,650円 |
頁数・縦 | 330P 15cm |
書店レビュー
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- 平山書店 (秋田県大仙市)
浄土真宗の開祖、親鸞の教えを弟子の唯円が綴った本書は、その中興の祖である蓮如により、危険な書物とみなされ、長らく門外不出とされてきた。その思想は本願寺の存在そのものを脅かしかねないものとして認識されてきたわけである。それは、功利的な動機から発する現世で善行を積むこと=寺院に寄進すること、これらの行為が親鸞の教えに背くものとされているため、教団の存在自体が親鸞本来の意思ではないとみなされることを懼れてのことだとされる。 話は変わるが、読書子には地球温暖化のニュースを見聞きするにつけ、かねてから疑問に思っていることがある。はたして人間の活動は全地球規模の自然の回復力を上回るほど偉大なのか。同時に人間の営みによって、気候を変え、人間を始めとした生物の生命を救うことは可能なのか。後者の問いに対する応答は、あらゆる場面で人類の使命感や善意といった装飾を施されて我々の前に提示される。だが、読書子は、これらの問いに正面から答えるだけの知識や能力を持ち合わせてはいないし、その自信も無い。ただ、歎異抄にある次の言葉が胸に突き刺さる。「今生に、いかにいとをし不便とおもふとも、存知のごとくたすけがたけれ
(2008年9月18日)
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商品内容
要旨 |
悪人正機説や他力本願で知られる真宗の開祖・親鸞。危険思想視され烈しい弾圧にあいながらも、人々に受け入れられていった、その教えの本質とは何か。師の苦悩と信仰の極みを弟子の唯円が綴った聖典に詳細な語釈、現代語訳、丁寧な解説をほどこした。日本人の「こころ」を追究する著者の手でよみがえる流麗な文章に秘められた生命への深い思想性。 |
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目次 |
窃廻愚案粗勘古今 |
出版社・メーカーコメント
流麗な文章に秘められた生命への深い思想性悪人正機、他力本願を説く親鸞の教えの本質とは何か。親鸞の苦悩と信仰の極みを弟子の唯円が書き綴った聖典を、詳細な語釈、現代語訳、丁寧な解説を付し読みとく