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焼跡のイエス・善財

講談社文芸文庫 いA12

出版社名 講談社
出版年月 2006年11月
ISBNコード 978-4-06-198458-5
4-06-198458-6
税込価格 1,980円
頁数・縦 308P 16cm

商品内容

要旨

敗戦直後、上野のガード下の闇市で、主人公の「わたし」が、浮浪児がキリストに変身する一瞬を目にする「焼跡のイエス」。少女の身に聖なる刻印が現われる「処女懐胎」。戦後無頼派と称された石川淳の超俗的な美学が結晶した代表作のほかに「山桜」「マルスの歌」「かよい小町」「善財」を収録し、戦前、戦中、そして戦後へ。徹底した虚構性に新たな幻想的光景を現出させた、精神の鮮やかな働きを示す佳作六篇。

出版社・メーカーコメント

「精神の運動」の輝かしい軌跡を描く小説集聖書伝説を戦後風俗に重ねた寓意小説「焼跡のイエス」「かよい小町」「処女懐胎」3篇ほか、変幻自在な遊芸精神が躍動する「山桜」「マルスの歌」「善財」を収録

著者紹介

石川 淳 (イシカワ ジュン)  
1899・3・7~1987・12・29。小説家。東京浅草生まれ。別号、夷斎。東京外国語学校フランス語科卒。1921年同人誌「現代文学」の創刊に参加、翻訳活動にも従事。24年旧制福岡高等学校の講師として赴任するが、学生運動に関連して退職。以後、10年間の模索期を過ごす。35年処女作「佳人」を発表、36年「普賢」で芥川賞を受賞し文壇に登場。和漢洋にわたる該博な知識と批判と遊芸の精神に富んだ多くの名作を残した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)