商品内容
要旨 |
日本の植民地時代、樺太・真岡町まで流転していった一朝鮮人家族。愚哲は国民学校五年生のときに皇国少年として日本の敗戦を迎えるが、ソ連の侵攻後、一家はユダヤ人の協力を得て辛くもサハリンを脱出する。一族離散のこの体験と歴史の非情は、愚哲少年にはかり知れぬ罪意識を植えつける。在日朝鮮人としての自己形成がうまくいかぬこの未成年者と朝鮮戦争の勃発。戦後日本の、欺瞞と忘却の中で生きる愚哲の希望とは何か。歴史の表面から消された樺太と、サハリンにおけるスターリン時代の朝鮮人の実存を、嘘泣き少年・愚哲の目をとおして奔出させた面白くて滑稽な、心を洗われる現代小説。 |
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出版社 商品紹介 |
時代の中に見た日本の姿を描く世界文学作品樺太へのソ連の侵攻から間一髪で脱出した一家は、北海道へと移り住む。在日朝鮮人として生きる一家の激動を描きながら、戦後から現在の日本までを総括する長編。 |