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ラブリィ!

出版社名 講談社
出版年月 2017年6月
ISBNコード 978-4-06-220602-0
4-06-220602-1
税込価格 1,430円
頁数・縦 228P 20cm

商品内容

文学賞情報

2018年 第51回 日本児童文学者協会新人賞受賞
2016年 第57回 講談社児童文学新人賞受賞

要旨

主役がブスで、何が悪い!?人の「見た目」についてあれこれ考える中2男子、拓郎の日常を描いた注目作!第57回講談社児童文学新人賞受賞作。

おすすめコメント

第57回児童文学新人賞を文句なしの評価で受賞した注目作です。思春期であれば特に、誰もが気になる「見た目」。その普遍的なテーマに挑戦した作品です。主人公は中2の男子、拓郎。自分で撮影した映画の主人公・涼子はみんなからブスと言われているが、拓郎は不思議な魅力を感じている。その魅力はいったい何なのか? 人間はなぜそんなに見た目を気にするのか? そんな疑問の答えを探しながら過ごす日常が、拓郎の語り口調でユーモラスに描かれます。【選考委員の選評より】 ・テンポのいい文章で、多彩な登場人物が登場し、コミカルに時にシリアスに、「容姿」のことを多方面から考えさせてくれる良作。(小林深雪先生) ・思春期はもちろんのこと、もってうまれた容貌は誰もが気になるところ。そこに直球で焦点を当ててテーマとして取り組んだ点にまず「おっ」となり、主人公の拓郎が不器用ながらも「いいやつ」なのも好感を抱いた。(那須田淳先生) ・人は見た目にあらず、というわかりやすいテーマが、ユーモアたっぷりに描かれ、最後までたのしく読めました。登場人物も魅力的で、それぞれがしっかり書き分けられているのにも感心しました。(茂市久美子先生) 【あらすじ】 中学2年生の井出拓郎は、学校で親友の榎木慎と映画研究会を立ち上げている。拓郎の撮った映画がコンクールで賞をとるが、審査員の講評には「主演の女子がいい味を出している」ということが書かれてあった。主演の女子は、同じクラスの田沼涼子。学校で涼子はブスだとバカにされている。そんな涼子を主役にしたいとは周りに言えず、拓郎はそれを隠して映画を撮ったのだった。みんなからは容姿をからかわれている涼子だが、拓郎は彼女に特別な魅力を感じている。果たして、これは、ただの興味か、恋心なのか。拓郎は、なぜ世の中の人間は見た目について「きれい」と「そうでない」とを区別したがるのか、なぜ見た目がよいとチヤホヤされるのか気になって仕方がない。あるとき、拓郎は夢のなかで涼子に「世の中は見た目じゃない、中身だ」と宣言する。自分と同じ年頃の子、毛髪が薄いことを気にしている叔父、イケメンの親友の意外な過去、テレビのなかで注目される美魔女や美しすぎる○○といったことから、拓郎は、見た目について、毎日、考えるのだった。

著者紹介

吉田 桃子 (ヨシダ モモコ)  
1982年生まれ。日本児童教育専門学校絵本童話科を卒業。2015年、第32回福島正実記念SF童話賞で佳作を受賞。2016年、第2回小学館ジュニア文庫小説賞で金賞を受賞し、『お悩み解決!ズバッと同盟』(小学館ジュニア文庫)として刊行される。2016年、「ラブリィ!」で、第57回講談社児童文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)