国際紛争を読み解く五つの視座 現代世界の「戦争の構造」
講談社選書メチエ 614
| 出版社名 | 講談社 |
|---|---|
| 出版年月 | 2015年12月 |
| ISBNコード |
978-4-06-258617-7
(4-06-258617-7) |
| 税込価格 | 2,035円 |
| 頁数・縦 | 300P 19cm |
商品内容
| 要旨 |
複数の人間集団が「相容れない目的」をもつとき、紛争が生まれる。イデオロギー、地理的条件、経済的利害、信仰…。お互いの拠って立つ基盤と価値観の矛盾を推し量らなければ、その果てには流血と悲惨あるのみである。もはや主権国家だけがアクターではない国際社会の冷厳な現実を見据える、醒めた分析力をやしなうための一冊。 |
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| 目次 |
第1章 現代の国際秩序―主権国家と自由主義 |



おすすめコメント
本書は、現代国際社会の全体動向のなかで紛争を理解していくために、いくつかの代表的な理論を題材として取り上げながら、構造的に武力紛争の背景を探ることを試みた。第一章では、まず現代国際社会の秩序の特徴を見たうえで、国際秩序への挑戦として紛争をとらえることを論じた。第二章は、東アジアに焦点をあて、勢力均衡の理論的視座を用いながら、紛争構造を分析することを試みた。第三章は、ヨーロッパに焦点をあて、地政学の理論的視座を用いた分析を試みた。第四章は、中東情勢を論じるにあたって、文明の衝突という考えかたを参照してみる作業をおこなった。第五章は、アフリカを格差社会としての国際社会の問題としてとらえるために、世界システム論などを手がかりにすることを試みた。第六章は、アメリカによる対外的な軍事行動を、成長の限界を克服するための運動としてとらえることを試みた。本書がこれらの試みをおこなったのは、日本においてとくに、紛争分析に問題関心が集まる機会があまりなく、とくに理論的な視座を駆使した分析の機会が少ないことを補うという意図をもってのことであった。本書の議論だけでは不足があることは当然だ。しかし紛争分析とは、単に混沌とした情報を並べることではなく、ときには理論的視座も駆使しながら、目に見えない社会の動きの性格を把握していくことなのだということを、少しでも示唆することができたとすれば本書の執筆にはそれなりの意味があったということになるだろう。(「むすびに」より)