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対談文学の戦後

講談社文芸文庫 あR1

出版社名 講談社
出版年月 2009年10月
ISBNコード 978-4-06-290063-8
4-06-290063-7
税込価格 1,430円
頁数・縦 195P 16cm

商品内容

要旨

詩誌「荒地」に拠って戦後現代詩を主導してきた鮎川信夫。詩人として、また文学と思想の新たな理論を展開し、現代をリードしてきた吉本隆明。戦中派の巨人ふたりが、敗戦の衝撃から、身を以て戦後文学史を生きてきた三十四年を振り返り、社会と文学の動向を鋭く問う。―第一次戦後派の限界、江藤淳批判、ソルジェニツィン『収容所群島』の現代史的問題、現代文学の変質など、白熱の議論を交わした対談集。

目次

第一次戦後派と反体制運動
時代の暗さと感性
埴谷雄高の軌道修正
大岡昇平「俘虜記」と降伏の観念
江藤淳「もう一つの戦後史」について
戦前・戦後の自由の問題
「荒地」の詩人たちの変遷
「敗戦」と国家と個人
野間宏「真空地帯」と靖国神社
戦争犯罪と東京裁判〔ほか〕

出版社・メーカーコメント

“戦後文学”をどう評価するか?衝撃の対談敗戦後三十四年を経て、詩誌「荒地」時代からの友人である典型的な戦中派の二人が、社会と文学の動向を縦横に論じ、戦後文学史に新たな視座を提示した対談集。

著者紹介

鮎川 信夫 (アユカワ ノブオ)  
1920・8・23〜1986・10・17。詩人。東京生まれ。早稲田大学英文科中退。1939年森川義信らと詩誌「荒地」を創刊。42年東部第7連隊入隊。翌年スマトラに出征。傷病兵として帰還し療養中に「戦中手記」を執筆。47年戦後詩の出立を告げる「死んだ男」を発表。同年田村隆一らと共に第2次「荒地」創刊。「詩人の条件」「なぜ詩を書くか」などの詩論で、戦後現代詩をリードする地位を決定的なものとした
吉本 隆明 (ヨシモト タカアキ)  
1924・11・25〜。詩人、批評家。東京生まれ。東京工業大学卒業。戦争体験の意味を自らに問いつめ、50年代、文学者の戦争責任論・転向論で論壇に登場。60年安保闘争を経て、61年「試行」を創刊。80年代からは、消費社会・高度資本主義の分析に向かう(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)