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口福無限

講談社文芸文庫 くD3

出版社名 講談社
出版年月 2009年12月
ISBNコード 978-4-06-290071-3
4-06-290071-8
税込価格 1,430円
頁数・縦 233P 16cm

商品内容

要旨

「人間共通の口福に対する貪欲がなくならない限り、食愛による発明は無限に続くだろう。そして大きく展けるだろう。」梔子や薔薇や牡丹の二杯酢“花肴”、胡麻油粥に金木犀の花びらをふりかけた“心平粥”、鶏卵の黄身の味噌漬け“満月”、海老のしっぽや魚の骨へのこだわり…。酒と美味を愛した昭和の大詩人・草野心平が、生活の折々に親しみ味わった珍味美肴の数々を詩情で掬って綴る、滋味溢れるエッセイ集。

目次

1 私の口福論(一年三百日
私が創った店 ほか)
2 わが酒菜のうた(前口上
海 ほか)
3 味の風土記(前口上
桂花栗子湯 ほか)
4 料理談義(素人の庖丁談義
海のもの山のものうまいもの)

出版社・メーカーコメント

詩と酒と美味の人生――口福を求めた食味論「ドンヨクとゼイタクとケチ」が料理の哲学の要素だと考える昭和の大詩人が、生活の折々に親しみ味わった食物への飽くなき愛を語る、滋味あふれるエッセイ集。

著者紹介

草野 心平 (クサノ シンペイ)  
1903・5・12~1988・11・12。詩人。福島県生まれ。慶応義塾普通部を中退し、1921年中国広東に渡り、嶺南大学に学んだ。同地で詩作を始め、同人誌「銅鑼」を創刊。帰国後は、放浪と貧困の連続で、焼き鳥屋や校正の仕事をしながら、28年詩集『第百階級』を刊行、アナーキズム的傾向を示す。35年中原中也らと詩誌「歴程」を創刊、多くの後進を育てた。48年『定本 蛙』を発表、翌年第一回読売文学賞受賞。詩作の傍ら、宮沢賢治、八木重吉などの発掘、紹介にも尽力(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)