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ミイラになるまで 島田雅彦初期短篇集

講談社文芸文庫 しJ2

出版社名 講談社
出版年月 2015年11月
ISBNコード 978-4-06-290293-9
4-06-290293-1
税込価格 1,870円
頁数・縦 299P 16cm

商品内容

要旨

釧路湿原のビニール小屋で、ミイラ化した死体と、彼が自死に至るまでを克明に記したノートが発見された(表題作)。独裁国家を世襲した男と孤高の批判者(聖アカヒト伝)、幻の救世主を探し彷徨う巡礼の旅(アルマジロ王)など、著者が二十代の新人作家時代に発表した短篇七作品。アイロニーを纏う饒舌な言語感覚と、時代への尖鋭な批評精神で表現し続ける、島田文学の源流を遡行する。

おすすめコメント

大学在学中の1983年に「優しいサヨクのための嬉遊曲」で鮮烈にデビューして以降、30年以上にわたり話題作を発表し、現代文学を牽引し続ける著者。文学と現代社会への強烈な批評性、アイロニーを纏う饒舌的文体、永遠の青二才精神など、島田文学を構築する要素のすべては、その初期短篇群に確固として根ざしている。著者が20代の「若手作家」時代に発表した、初期短篇の7作品。収録作「観光客」「聖アカヒト伝」「ある解剖学者の話」「砂漠のイルカ」「アルマジロ王」「断食少年・青春」「ミイラになるまで」

著者紹介

島田 雅彦 (シマダ マサヒコ)  
1961・3・13〜。小説家。東京都生まれ。1983年、東京外国語大学ロシア語学科在学中に、「海燕」掲載の「優しいサヨクのための嬉遊曲」でデビューし、同作が芥川賞候補となる。1984年「夢遊王国のための音楽」で野間文芸新人賞、1992年『彼岸先生』で泉鏡花文学賞、2006年『退廃姉妹』で伊藤整文学賞、2008年『カオスの娘』で芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。2003年より法政大学国際文化学部教授、2010年より芥川賞選考委員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)