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オイディプスの謎

講談社学術文庫 2060

出版社名 講談社
出版年月 2011年7月
ISBNコード 978-4-06-292060-5
4-06-292060-3
税込価格 1,100円
頁数・縦 316P 15cm

商品内容

要旨

ギリシァ悲劇の白眉『オイディプス王』と『コロノスのオイディプス』。作者ソポクレスは二つの物語で深遠な問いを立てる。人間の本性とは何か?苛烈な運命の下で、人間はいかに生きるべきか?前五世紀、栄華を誇ったアテネはその後大敗戦、疫病の猖獗を経験する。大国難の中にあっても、人間は高貴なる魂を保持せねばならぬと訴えたのである。

目次

1 市の救いのための謎解き(スピンクスの謎とオイディプス
神託と新しい謎解きの始まり
予言者との応酬
妃が口にした手掛かり)
2 自己の正体の暴露(神託への不信と恐怖
奴隷の子か、神の子か
目を潰してなお、決して見ることを止めぬオイディプス
劇の結末とオイディプスの名の両義)
3 オイディプスとアテネ人たち(アテネの疫病との吻合
マラトンおよびサラミスの奇跡
アテネ帝国の繁栄
「人間讃歌」と二篇のオイディプス劇)
4 神霊への変化(驚くべき変化の始まり
エリニュスたちとの和解とアテネとの連帯
クレオンおよび息子との対決
神秘な結末とソポクレスの遺言)

著者紹介

吉田 敦彦 (ヨシダ アツヒコ)  
1934年生まれ。東京大学大学院西洋古典学専攻課程修了。フランス国立科学研究所で比較神話学の泰斗ジョルジュ・デュメジルに学ぶ。フランス国立科学研究所研究員、成蹊大学教授、学習院大学教授などを歴任。専門は、比較神話学で、日本神話と印欧語族神話の比較、縄文文化にも造詣が深い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)