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佐藤一斎−克己の思想

講談社学術文庫 2397 再発見日本の哲学

出版社名 講談社
出版年月 2016年12月
ISBNコード 978-4-06-292397-2
4-06-292397-1
税込価格 1,155円
頁数・縦 312P 15cm

商品内容

要旨

昌平黌の儒官として、江戸幕府の文教の中枢を担った佐藤一斎が、四十二歳で書き始め八十三歳まで書き継いだ主著『言志四録』。その思想を細部まで詳細に読み解くことで見えてくるものとは?かの西郷隆盛がこの著作に心酔したのはなぜか?幕末にありながら、立志・自己の独立を語り、近代日本の思想的基盤を用意した思考の真髄を描き尽くす!

目次

序論―真の自己とは何か
第1章 立志と学
第2章 学の理論―天、仮己、真己
第3章 学を実践する場面―なぜ静坐するのか
第4章 心の霊光への道のり(一)―欲を慎み、口を慎む
第5章 心の霊光への道のり(二)―行から心へ
第6章 独立する自己
第7章 死を畏れざる理―運命論と死生観
補章 西郷南洲と佐藤一斎

おすすめコメント

佐藤一斎は、幕末に生きた儒学者である。幕府直轄の学問所、昌平黌の儒官として活躍した。それだけでは、幕末の官製の思想家ということになってしまうだろう。しかし、彼の思想には、日本の近代化、明治維新の原動力となるエネルギーがそなわっていた。西郷隆盛が、彼の主著『言志四録』を抜萃して、つねに手元においたことからも、それはうかがい知ることができる。佐藤一斎の思想を探究することは、また、西郷隆盛の思想を知ることでもあるのだ。『言志四録』は、現代においても、根強い人気を誇る。ここから、企業人としての処世を学ぶ経営者も多い。そのような人気をよぶ元となった、彼に思想の本質とは何か? 本書は、西郷隆盛の思想をも含め、そこに焦点を当てた、ほとんど唯一といっていい一般書である。一斎は、儒学者でありながら、同時に、幕末に生きた一人の武士として、自己の独立を説いた。士は独立自信を貴ぶ。士はまさに己に在る者をたのむべし。志・学・独立というものを、純粋に追求したその思想は、近代日本の通奏低音として、今に響いている。一斎の言葉を、たんなる処世術としてではなく、日本の哲学として、繊細に、かつ怜悧に読み解いた、記念碑的力作。

著者紹介

栗原 剛 (クリハラ ゴウ)  
1975年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。博士号(文学)取得。専攻は、倫理学、日本倫理思想史。現在、山口大学人文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)