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東京物語考

講談社文芸文庫 ふA13

出版社名 講談社
出版年月 2021年5月
ISBNコード 978-4-06-523134-0
4-06-523134-5
税込価格 1,980円
頁数・縦 283P 16cm

商品内容

要旨

徳田秋聲、正宗白鳥、葛西善藏、宇野浩二、嘉村礒多ら地方出身作家が「東京」を舞台に紡いだ私小説、永井荷風、谷崎潤一郎が描いた戦後日本人の原像―。日本近代文学における「東京物語」の系譜をたずねて、書かれ、読まれ、生きられた重層的な時間を往還し、現代人の出自をたどる連作エッセイ。後期作品群への扉をひらく「決定的な重要性を持つ問題作」(松浦寿輝)。

目次

安易の風
窪溜の栖
楽しき独学
居馴れたところ
生きられない
何という不思議な
心やさしの男たち
無縁の夢
濡れた火宅
幼少の砌の
とりいそぎ略歴
命なりけり
肉体の専制
境を越えて

出版社・メーカーコメント

「東京」を描いた秋聲、白鳥、葛西、宇野、嘉村、谷崎、荷風らの私小説を繙き、浮遊する現代人の出自をたどる名編エッセイ。

著者紹介

古井 由吉 (フルイ ヨシキチ)  
1937・11・19‐2020・2・18。小説家。東京生まれ。東京大学大学院修士課程修了。大学教員となりブロッホ、ムージル等を翻訳。文学同人誌「白描」に小説を発表。1970年、大学を退職。71年、「杳子」で芥川賞受賞。黒井千次、高井有一、坂上弘らと“内向の世代”と称される。77年、高井らと同人誌「文体」を創刊(80年、12号で終刊)。83年、『槿』で谷崎潤一郎賞、87年、「中山坂」で川端康成文学賞、90年、『仮往生伝試文』で読売文学賞、97年、『白髪の唄』で毎日芸術賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)