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蒼天の鳥

出版社名 講談社
出版年月 2023年8月
ISBNコード 978-4-06-528921-1
4-06-528921-1
税込価格 1,925円
頁数・縦 320P 20cm

商品内容

要旨

大正13年。鳥取県鳥取市。女性の地位向上を目指し「新しい女」の潮流を訴える「女流作家」田中古代子は、娘の千鳥と内縁の夫の3人で、友人の尾崎翠もいる東京に引っ越しをする予定を立てていた。移住直前、活動写真「兇賊ジゴマ」の観劇中、場内で火事が。取り残された古代子と千鳥が目にしたのは、舞台上に立つ本物の「ジゴマ」だった!目の前で「ジゴマ」は躊躇なく、人を殺す。やがて二人にも―。もう何も信じられない。「激動の時代」を生き抜くため、そして凶刃から逃れるため、母と娘は「探偵」になるしかなかった。息つく暇など、一切なし!第69回江戸川乱歩賞受賞作。

出版社・メーカーコメント

第69回江戸川乱歩賞受賞作。歴史に埋もれた鳥たちが、いま羽ばたく。 大正十三(1924)年七月、鳥取県鳥取市−−。 主人公の田中古代子は、女性の地位向上を目指し「新しい女」の潮流を訴える女流作家である。本格的に作家として活動するため、娘の千鳥と内縁の夫・涌島義博の三人で、鳥取から東京に引っ越しをする予定を立てていた。移住直前のある日、古代子は千鳥と共に、活動写真「兇賊ジゴマ」を観るために鳥取市内の劇場「鳥取座」に向かう。ところが観劇中、場内で火事が発生。取り残された古代子と千鳥が目にしたのは、煙につつまれる舞台上に立つ「本物」の「兇賊ジゴマ」であった。逃げようとする二人の目の前で、ジゴマはひとりの男を刺殺し、逃亡する。命からがら鳥取県気高郡浜村の自宅に逃げ帰った古代子と千鳥であったが、一息つく暇もなく、再び謎の人物に襲われるのだった。 果たしてこの世の中に、本物のジゴマなどいるものだろうか……? 謎は思いがけない事態へと発展していく。 鳥取出身の実在の作家・田中古代子をモデルに、友人の女流作家・尾崎翠や鳥取に流れてきた過激アナキスト集団「露亜党」、関東大震災など、大正期を鮮やかに描く歴史活劇ミステリー!

著者紹介

三上 幸四郎 (ミカミ コウシロウ)  
1967年鳥取県生まれ。慶應義塾大学卒業後、3年間のサラリーマン生活を経て、脚本家に。これまでに、数多くのテレビドラマ、アニメの脚本を執筆。2023年「蒼天の鳥たち」(刊行時『蒼天の鳥』に改題)で第69回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)