• 本

ひだりポケットの三日月

出版社名 講談社
出版年月 2024年7月
ISBNコード 978-4-06-535102-4
4-06-535102-2
税込価格 1,540円
頁数・縦 189P 19cm

商品内容

要旨

障害のある左手と、やり場のない気持ち。いつも受け入れてくれたのは、「ひだりポケット」でした―。元NHKパラリンピック放送リポーターの初エッセイ。

目次

第1章 パラリンピック奮闘記(そして僕は途方に暮れる
世界で一番、綺麗な夕焼け ほか)
第2章 美容は心の処方箋(学ランの私が、譲れなかったもの
「手放す」という美容 ほか)
第3章 障害と個性(ビビるくらい厳しかった母
クレヨンの匂い ほか)
第4章 大きな声で、Be Happy!(やたらと多いマグカップ
欠けてる先を辿っていけば ほか)

出版社・メーカーコメント

(「はじめに」より、一部抜粋) 私には生まれつき左手に障がいがあります。右手は5本の指、そして左手は2本の指、合わせてラッキーセブンの7本指で生活しています。 ただ実のところ医学的には「左手指が三本欠損している」と表現する方が一般的なのだそう。いや、ちょっと待って。人の指を欠けているだの、損しているだの。そんな勝手な言い分、私は認めないよ(笑)。 とはいえ、どちらも正解なのかな、とも思っています。障がいがあるという「事実」はたった一つですが、その「解釈」は無数です。 30年以上を共にしてきたこの身体です。耳を塞ぎたくなるような言葉をぶつけられる日や、いつもなら何とも思わない何気ない視線を、受け止めきれない日だってある。咄嗟に隠したい!と思う時も、生きているとそれなりにあるものです。 そんな時、きまって私の左手が駆け込んだのが「左のポケット」でした。やり場のない2本の指を無条件で受け入れ、震える小さな鼓動をすべてのことから守ってくれるその場所は、私にとって救いのような存在でした。  その頃から歳を重ね、障がいの受け止め方も少しずつ変化しましたが、実は今でも時折、左のポケットに駆け込む時があります。 だけどそんな自分を見ても、もう悲しくなることはありません。 堂々とすることで得られる自由がある一方で、隠すことで守りたい自由もあるのだということ。そのどちらも素晴らしくて、そして美しいという事実を今日の私は知っているからです。 白状すると、そんな風に自分を肯定してあげられて、そして全然カンペキじゃない今の自分のことが、とても好きです。そして同じくらい長いあいだ、自分のことがとても嫌いでした。 この本に興味を抱いていただいた方の中にもきっと、様々な考えの方がいらっしゃると思います。 きっと誰もが、不恰好で頼りない、小さな戦士をその胸に、そのポケットに、今日を生きている。 ありのまま、そのままの貴方が美しいのだというメッセージをこの本に託しました。 そして昨日よりもほんの少し、貴方が自分のことを許せますように。「自分のことが好きで、そして自分のことが嫌いな、世界に一人の貴方へ」

著者紹介

三上 大進 (ミカミ ダイシン)  
大学卒業後、外資系化粧品会社でマーケティングに従事。2018年に日本放送協会入局。業界初となる障害のあるキャスター・リポーターとして採用され平昌2018、東京2020パラリンピックにてリポーターを務める。生まれつき左手の指が2本という、左上肢機能障害を持つ。また、自身がセクシャルマイノリティであることをカミングアウトしている。現在はスキンケア研究家として活動し、スキンケアブランド「dr365」をプロデュース、運営(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)