• 本

父の回数

出版社名 講談社
出版年月 2025年4月
ISBNコード 978-4-06-538968-3
4-06-538968-2
税込価格 1,980円
頁数・縦 238P 19cm

商品内容

要旨

人間関係にレッテルなんて必要ない。ぼくらの孤独な心に突きささる、“ポスト・ダイバーシティ”小説。誰にも同情されず、注目もされず、生きる営みを淡々鬱々と続ける人々の心を照らすものとは?現代に生きる私たちのディテールを驚くべき解像度で描いた「人間喜劇」五編。

出版社・メーカーコメント

話題のシスター・バイオレンスアクション『ババヤガの夜』の著者が放つ傑作小説集。父親が死んだという連絡がある。母親は三十年以上前に父と離婚してから、まったく没交渉だった人間だ。葬式を準備する私と母の顔には、「めんどうくさい」という字がくっきり刻まれている(「かたす・ほかす・ふてる」)。誰にも同情されず、注目もされず、生きる営みを淡々鬱々と続ける人々の心を照らすものとは? 孤独な現代人の心を揺さぶる「ダイバーシティ」ファミリー小説五編。こんな風に書かれる主人公たちが心底羨ましい。理屈じゃなくて、肌触りが好き。独り占めしたいから読まないでください!−尾崎世界観(シンガーソングライター・小説家)全編、順番を付けられないくらい好きです。そして、どのお話にでてくる人も好きです。共に生きられなくても、あなたを生かしてくれるひとはいるのだよ、と王谷さんが語りかけてくれるようでした。−町田そのこ(作家)これはあなたの話であり、わたしの話であり、あなたのすぐ隣で生きているひとの話だ。−永井玲衣 (哲学者・作家)つながりは言葉のまえに、そこにあって、じぶんの家族も、本当は名付けられないなにかだ。本書は家族という最小の社会につけられた、無数の傷を愛そうとするこころみである。−海猫沢めろん(作家)この小説たちは、まさに現代の「人間喜劇」(19世紀の文豪バルザックの小説群)だ!−(担当編集)

著者紹介

王谷 晶 (オウタニ アキラ)  
1981年東京都生まれ。著書には、小説で『ババヤガの夜』(ロサンゼルス・タイムスで「この夏読むべきミステリー五冊[二〇二四年]」に選出)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)