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うるうの朝顔

講談社文庫 み77−1

出版社名 講談社
出版年月 2025年6月
ISBNコード 978-4-06-539863-0
4-06-539863-0
税込価格 880円
頁数・縦 379P 15cm

商品内容

要旨

日々を鬱々と過ごす千晶は、不思議な青年・凪から奇妙な花の種をもらう。咲かせると一秒だけ現実と異なる過去を追体験することができ、その瞬間生じた心のズレが直るという。その夜、朝顔を咲かせると、夢とも現実ともわからぬ過去が蘇り…。一輪の花が起こす奇跡の物語、第17回小説現代長編新人賞受賞作。

出版社・メーカーコメント

「そうやってズレたまま生きていくの?」ーー1秒が、あなたを変える。必要なのは「1粒の種」。奇跡の花と不思議な青年をめぐる、再生の物語。綿来千晶は、息子に手を上げた夫と離婚したばかりで鬱々とした日々を過ごしていた。彼女は、偶然入った霊園事務所で日置凪という青年に出会う。親しみやすく価値観の合う凪に、ぽつぽつと悩みを打ち明ける千晶。すると彼は「ひとつだけ、おとぎ話をさせてください。」と「うるうの朝顔」という不思議な朝顔の種を取り出した。なんでもその花を咲かせると、現実とはほんの少しだけ変わった過去をもう一度体験でき、その瞬間から始まっていた心の「ズレ」が直るという。その夜、千晶には、姉が父に殴られた日の記憶がよみがえり……。第17回小説現代長編新人賞受賞作!キーアイテムとなるうるうの朝顔の使い方が、不思議な力でズレを修正された人物たちに解放感だけでなく一抹の苦味や寂しさを残すところが味わい深さとなっている。−−凪良ゆうすべてのエピソードで、安易な解決ではなく、おずおずと未来に踏み出すなにかが描かれているのに好感を持ちました。−−中島京子

著者紹介

水庭 れん (ミズニワ レン)  
1995年青森県生まれ、大阪府育ち。早稲田大学文学部を卒業後、出版社勤務。2022年、初めて執筆した小説『うるうの朝顔』(本作)で第17回小説現代長編新人賞を受賞し、2023年同作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)