30年の短い人生の中で中也の目には、何が映っていたのだろうか？「汚れつちまつた悲しみに／今日も小雪の降りかかる」中也が詩の形で表した青春の息づかいを静かに感じたい──。深い叙情と寂寥感を吐き出して３０歳で逝った中也の初詩集『山羊の歌』と『在りし日の歌』、そして『未刊詩篇』から中也の代表作を収録。

吐く息のひとつひとつが詩になる！鋭すぎる感覚と簡潔な表現で、優れた作品を発表しながら、30歳の若さで世を去った中原中也。その永遠の名詩を紹介する。（解説・新保祐司／鑑賞・秋元　康）