
ためらい
集英社文庫
出版社名 | 集英社 |
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出版年月 | 1999年1月 |
ISBNコード |
978-4-08-760355-2
(4-08-760355-5) |
税込価格 | 398円 |
頁数・縦 | 188P 16cm |
書店レビュー
総合おすすめ度:
全1件
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かなり妙ちきりんな本
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おすすめ度
- 文真堂書店 相生店 (群馬県桐生市)
この本を人に薦めるのは本当に難しい。なんてったって、作中で事件らしい事が一つも起こらないのだ。主人公は、なんだか訳があって息子連れの泊りがけで友人の家に向かうのだが、道中いろいろ理由をつけて友人宅に行くのをためらう。そう、まさにそれだけの話だったりする(コレを言ってもネタばれにはなるまい)。タイトルに偽り無し! たったそれだけの話なのに、なぜか読み進めてしまう。ページをめくる手が止まらない魅力がある。でも、それを他人に伝えるのはとても難しいだろうし、言葉を尽くしても伝わるとは思えない。だからこの混乱したレビューを見て何か惹かれるものを感じた人だけにこっそりとお勧めしてみたい。
(2006年8月23日)
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おすすめ度
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商品内容
要旨 |
友人宅を訪ねるために、ぼくは息子をベビーカーに乗せ、その海辺の村にやって来た。しかし、何やら謎めいた不安のため、会いに行く気になれない。とにかく、何とか決心して出かけてみれば、屋敷は静まり返って人けがない。郵便箱には一週間ほど前に配達された手紙も。だが、まわりの何気ない風景の中に、友人の姿が見え隠れしだす。そしてぼくは、彼がいるかもしれないホテルの部屋の鍵を失敬し、ドアを開けると。 |
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出版社・メーカーコメント
晩秋の海、港に浮かんだ黒猫の死体…。幼い息子を連れ、海辺の村へ友人を訪ねてやってきたぼく。だが、突然“ためらい”に襲われ、謎めいた日々が始まった…。文章の魔術師の不思議な魅力の新境地。