カフカ
集英社文庫ヘリテージシリーズ ポケットマスターピース 01
出版社名 | 集英社 |
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出版年月 | 2015年10月 |
ISBNコード |
978-4-08-761034-5
(4-08-761034-9) |
税込価格 | 1,430円 |
頁数・縦 | 803P 16cm |
商品内容
要旨 |
カフカの文学は、映像的であるという印象を与えながらも一つの映像に還元できないところに特色がある。『変身』のグレゴール・ザムザの姿も言語だけに可能なやり方で映像的なのであって、映像が先にあってそれを言語で説明しているわけではない。…読む度に違った映像が現れては消え、それが人によってそれぞれ違うところが面白いのである。この機会にぜひ新訳でカフカを再読して、頭の中の映画館を楽しんでほしい。 |
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出版社・メーカーコメント
カフカの面白さを1冊に凝縮。新訳『変身(かわりみ)』を筆頭に、短編『お父さんは心配なんだよ』長編『訴訟』など、さらには彼の遺した書簡集や公文書も加え、その魅力を現代に伝える。(解説/多和田葉子) 多和田葉子=編 編集協力=川島隆 【収録内容】 変身(かわりみ) 祈る男との会話 酔っぱらった男との会話 火夫 流刑地にて ジャッカルとアラブ人 お父さんは心配なんだよ 雑種 こま 巣穴 歌姫ヨゼフィーネ、あるいは鼠族 訴訟 公文書選 書簡選 解説 多和田葉子 作品解題 川島隆 カフカ著作目録 カフカ主要文献案内 カフカ年譜 【著者について】 カフカ,フランツ 1883.7.3‐1924.6.3。ユダヤ系のドイツ語作家。オーストリア=ハンガリー帝国の領邦ボヘミア王国(現在のチェコ)の首都プラハに生まれる。民間保険会社、のち労働者災害保険局に勤務の傍ら、小説を発表。生前の読者は限られていたが、第二次世界大戦後の実存主義ブーム中に再発見され、世界的名声を得る。 多和田葉子(たわだ・ようこ) 小説家・詩人。早稲田大学第一文学部ロシア文学科卒、ハンブルグ大学大学院修士課程修了、チューリッヒ大学博士課程修了。大学卒業後の1982年よりドイツ・ハンブルグに移住、日本語、ドイツ語で詩作、小説創作。主な作品に「かかとを 失くして」(群像新人文学賞)、「犬婿入り」(芥川賞)、『ヒナギクのお茶の場合』(泉鏡花文学賞)、『容疑者の夜行列車』(伊藤整文学賞、谷崎潤一郎 賞)、『雪の練習生』(野間文芸賞)、『雲をつかむ話』(読売文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞)、『献灯使』、『言葉と歩く日記』など。 川島隆(かわしま・たかし) 1976年京都府生まれ。京都大学大学院文学研究科(西洋文献文化学専攻)博士後期課程研究指導認定退学。博士(文学)。専門はドイツ文学、メディア論。現在、京都大学大学院文学研究科准教授。著書に『カフカの〈中国〉と同時代言説黄禍・ユダヤ人・男性同盟』(彩流社)、訳書に『ハイジ神話世界を征服した「アルプスの少女」』(晃洋書房)など。