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君が僕を 4

将来なにになりたい?

ガガガ文庫 ガな4-6

出版社名 小学館
出版年月 2010年8月
ISBNコード 978-4-09-451221-2
4-09-451221-7
税込価格 628円
頁数・縦 245P 15cm
シリーズ名 君が僕を

商品内容

要旨

「どうすればうまくいくかなんてわからない。過去も未来も」真名は言った。胸騒ぎがする。なにかが起こりそうな予感。いつのことか、どんなことか、見当もつかなかった。なのに、その匂いや味や色彩は、まるで目の前にあるかのように迫ってくる…。真名は街の商売繁盛の神様―恵まれさん。私は恵まれさんの執事。真名を愛することに日々を費やしてきた。七月一日―突然訪れた「恵まれ講」の解散式。それは真名がこの街からいなくなってしまうということでもあった。耽美、抒情、哲学的百合小説、完結編。

出版社・メーカーコメント

真名は姿を現すと、野良猫にでも近づくようにゆっくりと近づき、右手の人差し指を持ち上げ、まるで指紋を見せるかのように私の目の前に差し出した。私は左手の人差し指を、真名の指に重ねた。真名は野生動物のように微笑んだ――。 真名は街のショッピングセンターの商売繁盛の神様“恵まれさん”をしている。私は“恵まれさん”の“執事”。私は真名を愛することに日々を費やしている。一学期が始まって、父が沖縄から家に帰ってきた。そして真名と鉢あわせをした。父に真名との関係をすべて打ち明けると、父は真名にこう尋ねた。 「将来なにになりたい?」 変化の兆しが表れたのは六月末。真名がなんと、“恵まれさん”を引退すると言いだした。それは、真名が、この街を去ってしまう日が近づいているということでもあった。“恵まれさん”を引退した彼女は、とうとうお金に触れるようになってしまう。とたんに、彼女の外見と行動にも変化がみえ始め、私は動揺する。 そんな私と真名の目の前に現れたひとりの少女――それは私よりも昔、真名の“執事”を務めていた縁だった――。 耽美、哲学的百合小説。堂々の完結。 「君が僕を」のメッセージがいま、解かれる。