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RIGHT×LIGHT 10

たゆたう方舟と泣かない英雄

ガガガ文庫 ガつ2−10

出版社名 小学館
出版年月 2010年10月
ISBNコード 978-4-09-451236-6
4-09-451236-5
税込価格 692円
頁数・縦 341P 15cm
シリーズ名 RIGHT×LIGHT

商品内容

要旨

眼を開くと視界は少女の顔に占領されていた。「未由?」名前を呼ぼうとして声が出せないことに気づく。僕の口は彼女の唇に塞がれていた。「よかった。起きてくれた」未由のその瞳から涙がこぼれた。その背後に見えた景色は、動かない雲、白い砂浜。「啓介くんがすごく苦しそうで…腕もそんな状態で、見てられなくて…」震える声で未由が言う。そして僕は“現実”を把握する。そうか―もう、無いんだ。僕の“魔狼”は…。途方にくれながら未由とふたりきり、その奇妙な世界―アリッサの故郷である“方舟”の内部をさまよい歩く。

出版社・メーカーコメント

魔狼消失!?ケースケ絶体絶命の危機!!瞼を開いた僕の視界は、少女の顔に占領されていた。肩まで切りそろえられた黒い髪。陶器のような白い肌。僕のよく知る女の子。「未由?」名前を呼ぼうとして、声が出せないことに気づく。僕の口は未由の唇に塞がれていた。「よかった。起きてくれた」唇を触れ合せながら呟く未由。その彼女の口元から赤い雫が伝う。瞳からは涙が零れる。「未由、いったい何を……」問いかけると、彼女はその表情に暗い影を宿しながら、少しずつ僕の傍から遠ざかった。背後に見えた景色は――動かない雲。張り付いた空、どこまでも続く白い砂浜。僕はここでずいぶん長い間気を失っていたらしい。「啓介くんがすごく苦しそうで……全然目を覚ましてくれなくて……腕も、そんな状態で……見てられなくて……」未由は震える声で言った。そして僕はひとつだけ「現実」を把握する。もう無いんだ。僕の――≪魔狼≫は。僕はもう「英雄」ではないんだ。途方にくれながら、未由とふたりきり、僕はその奇妙な世界のなかをとぼとぼとさまよい歩く。あてどなくその世界――アリッサの故郷である≪方舟≫の内部を、未由とふたりで歩き続けた。ケースケ絶体絶命の第十巻。